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2007年2月10日 (土)

「戦争の日本史5・東北の争乱と奥州合戦」

前九年の役と、後三年の役と、頼朝の奥州征服をひとつにまとめるという思い切った構成の本になっている。奥州つながりと言えばそうだろうけど、後三年の役と頼朝の間には百年の時間差がある。つまりその百年は奥州藤原氏政権の時代ということになるのだが。
この三つの合戦の共通項は、武家の棟梁たる源氏という伝説の生成と進化に貢献したことだろう。前九年の役、後三年の役は言うまでもあるまい。源氏自身もそうだが、のちの御家人層も源氏に仕えたその源流をこの両役に附会して「重代の主従関係」を作為した。
そして頼朝の奥州征服は、頼朝が行なった最後の戦争である。つまり頼朝との主従関係を構築する最後のチャンスということになる。前九年後三年で始まった源氏家臣団の構築は、奥州征服において完成した。頼朝の奥州征服は、両役で作られた源氏の遺恨をようやく解消させることになった。こうして伝説は完成し、中世日本が誕生した。これ以降700年の武家政治を形作ることになる。

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