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2007年8月16日 (木)

「明治天皇3」

もともとは単行本上下巻として発行されていたものを、文庫本4冊に体裁を変更して発行されたもの。三十一は単行本が出たときに上下まとめて買っており、上巻はけっこう早く読み終えていた。しかし、電車の中で単行本を抱えて読むのはつらい。こうして下巻は後回しにされ、そのままになっていた。
最近、文庫本が出ていたのは知っていた。早く続きを読まなくてはいけないと焦り気味になったのも確かである。しかし、そのために文庫を別に買う気にはならなかった。単行本の下巻があるのはわかっているし、行方不明というわけでもなかったので、どうせなら単行本で読もうと思っていたのである。
それが、文庫本3巻で再開してしまったのは、6月末の北海道旅行のせいである。北海道から帰還するために汽車に乗り込む直前、列車の中で読む本を書店で物色していて目に入ったのがこの本だった。そのほかに読みたくなるような本がなかったこともあり、つい買ってしまった。そしてようやく読み終えたのである。文庫の4巻はまだ買ってないので、また単行本の下巻を発掘して途中から読み始めることになるのかなあ。

前振りが長かったが、内容について。憲法発布、大津事件、日清戦争と近代国家建設途上にある日本にとって象徴的とも言える事件が続出したのが、この時期である。主人公たる天皇はその嵐の中で翻弄される。しかし、どうも天皇自身の肉声が聞こえてこない。天皇の動静は細かく描写されており、その中で天皇の意見や評価が参照されることはわりと多いのだが、それがまとまった人格としてイメージできない。どうもロボットじみた印象をもつのである。英照皇太后の死に涙を流す場面のように人間らしい面を見せることもあったが、圧倒的な印象としてはそうである。当時の記録の限界もあるのだろうけど。

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