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2007年8月15日 (水)

「占領期」

以前ちらっと論文めいたものを書いたけど、その中であまり詳しく触れなかった敗戦直後の東久邇内閣から、幣原内閣、第一次吉田内閣を経て、中道革新の片山・芦田両内閣が保守の第二次吉田内閣にその座を譲までを概観したもの。ひとことでいうと、東久邇内閣では「敗戦」というものを国民と政府に受け入れさせ、幣原内閣では連合国に日本政府を通じた間接統治を受け入れさせ、第一次吉田内閣ではGHQ内の左派・民政局が主導する戦争放棄を含む革新的な憲法を受け入れた。この憲法のもとで成立した片山・芦田両内閣は、結局中道革新勢力に政権を担当するだけの力量が不足していたことを実績で証明してしまった(成果がまったくなかったわけではないけれど)。
その結果生まれたのが第二次吉田内閣である。このあと吉田は4次6年にわたって政権を担当し、戦後日本の方向性を形作るが、逆に言えばここに至るまでの3年余の過程は、国民が保守吉田政権を選択するに至った過程である。確かに過渡期ではあるが、過渡期であるからこそその後の時代に与える影響は大きかったのだろう。ちょっと厚めの本だが、非常に面白く読めた。

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