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2007年9月25日 (火)

"と"陰謀論

大阪大学の菊池教授のblogで一年近くも燃えさかっていた「ナノイーイオン」がようやく収束に向かったかと思ったら、今度は「WTC陰謀論」で盛り上がっている。世にビリーバーの種は尽きまじ。

古くからの読者はご存じと思うが、三十一は陰謀論というものを非常に嫌っている。もちろん、陰謀をたくらむような悪者はこの世に存在しないというほど善人なわけではない。陰謀はいつだってたくらまれているのだ。しかし、なんでもかんでも「アメリカ政府の陰謀だ」とか「ユダヤ人の陰謀だ」とか「フリーメーソンの陰謀だ」とか、そういった陰謀論で片づけようとする風潮、あるいはそういう趣向の人物は大嫌いである。こういう「トンデモ陰謀論」はニセ科学と似ており、究極的には単なる思考停止である。

特に三十一が「トンデモ陰謀論」を嫌うのは、結局のところそれが「逃避」にほかならないからだ。例えば「WTCの崩壊はアメリカ政府の陰謀だ」という人がいる。もし三十一がアメリカ政府の立場だったとして、あんな手の込んだ陰謀はリスクが高すぎて実際には実行できないだろうと考えるのだが、そういった技術面の評価はひとまず置こう。あのテロがアメリカの陰謀だとすると、その責任をアメリカの一部高官になすりつけることができる。つまり、イスラム過激派にテロを起こさせるほどの憎悪をアメリカ政府はその長年の政策によって買ってしまっており、そして日本もその政策を支持することでその責任の一端を負っていて、その政府を支持した日本国民にも責任がある、という事実から目をそらすことができるのだ。ねんのために言っておくが、責任があるから良いとか悪いとか言っているわけではない。単に責任があるということである。逆に「オレは自民党に投票しなかったから責任がない」というのも通用しない。このまま現状を維持して彼らの反感を買いつづけるというリスクを負うか、あるいは政策を転換して彼らの憎悪を軽減するための対策をうつか、あるいはより強硬策に出て彼らを絶滅させるか。選択と、その結果に対する責任はみんなが持っているものだ。

しかし「アメリカ政府の陰謀」にすれば、そういった責任を回避できるのだ。「悪いのはアメリカ政府だもん」というわけだ。自分以外の誰かに責任をおしつけるために、ちょっとでも疑わしい(と見える)証拠にとびつくのが「トンデモ陰謀論者」である。

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