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2007年10月20日 (土)

「『夢の超特急』、走る!」

戦後日本でもっとも世界に誇れる工業的作品といえば、やっぱり新幹線なのだな。正直ほかに思いつかない。世界で初めて200キロを超える速度で営業運転を行ない、しかも開業以来半世紀近く運転に起因する犠牲者を出していないという実績は充分に誇るに足るものだ。新幹線が先鞭をつけた高速鉄道は、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなどのヨーロッパ諸国、韓国や中国、台湾といったアジアに広まろうとしている。
しかし新幹線が計画された1950年代当時、鉄道はすでに斜陽の輸送機関とみなされていた。いまさら新線をひくのは無駄、そんなカネと土地があるなら高速道路を作ったほうがいいという言説がまかりとおっていたのである。それに対して国鉄が反論として提出したのは「新幹線と同じだけの輸送力を道路で確保しようとすると線路の8倍の幅の道路が必要になる」という計算結果だった。実はこういう計算はこのときに初めて用いられたもので、それまでは少なくとも日本ではこうした比較はなかったのである。それもアメリカで作成された論文をもとに計算したものだった。
実際に新幹線が走り始めてみると、そんな試算をはるかに超える効果を生み出したのは周知の通りである。日本人は新幹線を作らせた十河国鉄総裁と島技師長にどれだけ感謝しても足りないはずだが、あまり正当に評価されてるとは思えないなあ。

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