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2007年12月27日 (木)

「ベートーヴェンの交響曲」

金聖響がベートーヴェンの交響曲9曲をひとつひとつ解説した本。実はこういった解説自体はさほど珍しくない。ポケットスコアの解説部分に楽曲分析があるのは普通のことだし、解説書もいくつも出ている。著者独自の解釈を加えた解説書というのも少なくない。したがって、この本で何が新機軸だったかと言えば、新書という体裁と価格設定、そして初心者を意識した解説ということになるだろう。既存の解説書を読み慣れた人にとっては冗長な解説に思えるに違いない。

ベートーヴェンの5番が「完成された交響曲」であるということに異論はない。すべての基礎であり、終着点でもある偉大な作品だ。何度も何度も、それこそ飽きるほど聞いているが、飽きる暇もないくらい密度の濃い曲である。

常々不思議に思っているのは、ベートーヴェンの打楽器使用の巧みさを評価している文章をあまり見かけないこと。9番の第2楽章の別名「ティンパニ協奏曲」を紹介している文章はときどき見かけるが、7番の第2楽章でティンパニに歌わせている個所がとりあげられているのは滅多にない。しかし、金聖響はこの点に言及していてやや好印象をもった。もう少し大きくとりあげてもよいのではないかと思うんだけど。ヴァイオリン協奏曲の最初の1小節なんて、絶品である。

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