« あたごと漁船衝突 | トップページ | 「おあいにくさま二ノ宮くん5」 »

2008年2月19日 (火)

「陸游詩選」

たぶん2ヶ月くらいかけてちまちまと読み続けてようやく読了。長かった。
陸游というのは、中国の南宋最大の詩人なのだが、一般的な日本人の漢詩理解は唐で終わっているのであまり知られていないようだ。しかしその80年余りの生涯の間に一万首を超す詩を創作しており、しかもその中に駄作はほとんどない、と言われる大詩人だ。
さて困ったことに宋の時代というのは、唐代に律詩絶句という詩の形式が定まってからすでに数百年を経ている。その間、李杜をはじめとして無数の詩人が詩作を行なってきたわけだ。それらは宋代の詩にとってすべて典拠になり得る。ということはつまり、この時期に直接着地したところで、それまでの数百年に詠まれた詩を知らないと意味がとれないということがしばしば起こる。まあそのための「解説」なのだけど。

解説でも触れているし、読み通してみればわかることでもあるけれど、陸游の詩は大きくふたつの系統に分類される。宋詩の主流のごとく身近な題材を叙事的に詠んだ詩と、唐詩のごとく天下国家を憂えて悲憤慷慨を叙情的に詠った詩。一見両極端のようではあるが、実際これらを読み通していくと、別に矛盾とは思えない。人間ってそういうものだろう。日々の暮らしを大切に思いながらも、社会の不正に憤る。それは私にも君にも普通に起きていることでは?

|

« あたごと漁船衝突 | トップページ | 「おあいにくさま二ノ宮くん5」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/196234/40186752

この記事へのトラックバック一覧です: 「陸游詩選」:

« あたごと漁船衝突 | トップページ | 「おあいにくさま二ノ宮くん5」 »