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2008年3月19日 (水)

海幕長更迭とか

朝日が「吉川海幕長の更迭が決まった」などと得々と報じているけれど、既報の通り吉川海幕長の退任は既定の路線だったので何も驚くにはあたらない。ただし、はじめのうち吉川海幕長の後任は香田自衛艦隊司令官と目されていた。しかし問題の「あたご」を含む艦艇部隊の最高指揮官である自衛艦隊司令官が栄転するわけにはいかない。したがってこのシナリオは白紙になってしまったと考えるしかない。
その場合、誰が海幕長を継ぐのかなあと思っていた。ちなみに吉川海幕長は防大15期、香田自衛艦隊司令官以外の16期生は全員勇退しているので、順当に考えると17期生から選ばれるのが妥当。とすると、候補になるのは加藤海幕副長、半田横須賀総監、赤星佐世保総監あたり。朝日によると加藤海幕副長の昇進が濃厚らしい。加藤海幕長誕生となると、半田・赤星両海将はもちろん、同期の小林潜水艦隊司令官、泉海自幹部学校長、河野海自補給本部長、石村技本技術開発官なども勇退を余儀なくされる。結果として上層部がごっそり入れ替わることになりそうだ。そんな人事をしたくないから香田海幕長という路線で進めていたんだろうけどねえ。思惑はともかく、結果として人心一新という形が生まれそうだ。

もっとも、去年は7月と11月に海将を含む人事異動があって、半田横須賀総監とか小林潜水艦隊司令官は11月の就任。半年にも満たずに退任というのは無理があるので、このあたりの異動は少し先送りされるかもしれない。時間の問題ではあるけれど。

ちょっと大胆な予想をするならば、自衛艦隊司令官には松岡航空集団司令官か、杉本呉総監(ともに18期)の可能性が高い。外れたほうが横須賀総監かな。最大8人の勇退者が出るとすると、同じ数だけ海将補から昇任させなくてはいけない。その昇任者が護衛艦隊・潜水艦隊・教育航空集団司令官、舞鶴・大湊地方総監、幹部学校長、補給本部長、技本技術開発官あたりに収まるとして、あとの海幕副長、呉総監、佐世保総監、航空集団司令官は現任の海将が横滑りとなる。倉本教育航空集団司令官(19期)は、順当に考えると航空集団司令官に栄転。加藤耕司舞鶴総監(20期)・武田大湊総監(19期)が海幕副長または呉・佐世保総監のうち2つを占めるのが妥当だろう。悩ましいのは、現護衛艦隊司令官の高嶋海将(19期)。香田自衛艦隊司令官とおなじく、「あたご」は高嶋護衛艦隊司令官の指揮下にあったわけだから責任は免れない。就任からまだ半年あまりということもあり、減俸か何かでお茶を濁して留任、というシナリオも考えられるのだが、逆に責任を負って退職、ということもあり得る。実際には、ただでさえやりくりに苦しい状態でさらに高嶋海将に退職されたら大変なので慰留につとめるだろうけど。呉総監あたりか。

これだけ上層部が入れ替わると、その部下も無風ではいられない。かなり大きな異動の嵐が吹き荒れることだろう。異動は技量の低下を招く。引き締めるんなら、いっそのこと人事を凍結してみっちり鍛え直すという方法論もあるはずだが、そういう方向性にはならなかったみたいだなあ。

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