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2008年9月29日 (月)

離れたい人、別れたいもの

この週末最大の話題といえば、中国の神舟7号が打ち上げられ、飛行士のひとりが船外活動(要するに宇宙遊泳)を行なったこと。

China accomplishes its first spacewalk (spaceflightnow.com)

以前から「次の神舟は船外活動だ」と言われていたから、予想通りの展開でそれほどの新味がなかった。ま、そんな情報が流れていなかったとしても、そう遠くない将来に中国が船外活動を行なうであろうことは推測できるけどね。ハイハイをし始めた赤ん坊が次にはつかまり立ちをするように、誰もが一度は通る道だ。
肝心の宇宙服だが、実際の映像を見て「ロシアのオルランにそっくりだなあ」と思った。背中にまるで冷蔵庫の扉のような大きな出入り口があるのはオルラン宇宙服の特徴である。アメリカの船外活動用宇宙服は上下セパレートになっていて、下をはいてから上をかぶり、ベルトのところで密閉している。アメリカのほうが動きの自由度は高そうだが、ソ連の宇宙服は実用性で高い評価を得ている。

解説に出てきた的川先生も言っていたが、今回はまず船外活動を"行なう"こと自体を目的としていたのだろう、神舟カプセルから大きく離れるようなことはなかった。もちろん第一の目的は宇宙服それ自体の動作確認だから、今回はこれでいいのだ。
今後の目標は、船外で実際に作業をすること、それからランデブーとドッキングだろう。これらのテクニックはアメリカが40年以上前のジェミニで習得したものだ。

そしてもうひとつ、三十一がむしろ神舟よりも注目したニュースがこれ。

Russians believes cause of recent Soyuz problems found (spaceflightnow.com)

最近2度のソユーズカプセルの帰還で、降下モジュールと軌道モジュールがうまく分離できず、大事にはいたらなかったものの揚力突入ではなく弾道突入になってしまう(つまり、再突入時のGが大きくなる)という不具合が発生した。
シャトルの退役が目前に控えている現在、国際宇宙ステーション(ISS)への往還にはソユーズ宇宙船が主役にならざるを得ない。そのソユーズの信頼性がゆらぐとなると今後のISSの利用にも影響しかねない。地味に重要な問題だと思っていたのだが、その原因が判明したというのだ。
それによると、ソユーズ宇宙船のコンポーネント間で電位差のためにアーク(放電)が起こり、そのために爆発ボルトがうまく動作しなかったらしい。そして、この原因となった電位差をもたらしたのは、最近ISSに取り付けられた太陽電池パネルだというのだ。
記事の内容を完全に理解し切れているかどうか自信がないのだが、それでも非常に興味深い記事だった。宇宙空間という環境では、地上では想像もできない現象がおこるもんだねえ。

ともかくこれで、ソユーズも信頼性を取り戻すことになるだろう。喜ばしいことだ。

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