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2009年6月20日 (土)

「日本の歴史07 武士の成長と院政」


これまで、いわゆる武士論をいくつも読んできたけれど読むたびにわからなくなるというのが正直なところだ。ただ確実なのは、歴史の教科書で習った「武士=武装した在地領主」という図式がすでに成り立たないということ。

著者自身が自ら「学界で認知を得ているわけではない」としているので、この本での主張をそのまま受け売りするのは控えたほうがいいかもしれない。ただ、読んでいて思った(気づいた)のは、武士といってもその中にも階層があるのだな、ということ。考えてみれば当たり前のことで、当時の貴族の中にだって階層はある。近年の武士論では、武士の起源として板東などの地方に軸足をおいた在庁官人/地方領主が武装したもの、あるいは武官としてまたは摂関家の家人として護衛や警備にあたったもの、という主張が対立しているが、どうもその中間(あるいは両方)に正解があるように三十一には思えるのである。発生期の武士にはその両面があっただろう。しかし将来武士の棟梁となる源氏嫡流と、その爪牙となる板東武士とでは、重点に違いがあった。そのどちらに着目するかによって、見え方が違ってくるのではないか。どうもそんな気がするのだ。
だからどっちが正しいかという議論そのものにあまり意味がないかというと、実はそうでもなくてそういう議論の間から当時の武士の本質が見えてくるのではないか。

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