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2009年6月24日 (水)

おカマを掘るのは自動車ばかりではなかった

信号待ちなど停車している車両に後ろから追突するという事故はそれほど目新しいものではない。自動車ならね。

ワシントンで列車追突、7人死亡・重軽傷70人超 (asahi.com)

最初にニュースで第一報を聞いたときには「正面衝突」と言っていたような気がするけど、実際には追突だったらしい。まあ正面衝突にしても追突にしても、信号が正常に機能していて運転士がそれに従っていたなら起こり得ない事故である。

NBCテレビは、前の列車が停車中で、後続列車が気付くのが遅れたと報じた。

鉄道の信号システムを多少なりとも知っている人間にとって、この一文はまったくのナンセンスである。自動車とは違って、鉄道は運転士が前方の進路を確認しながら進行するようにはできていない。前方の進路の安全は信号によって保証されるのである。極端な話、鉄道は前を見ずに信号だけ見ていても事故は起こさないようになっている。裏返すと、人間が前方の障害物を目視で確認して制動措置をとってもほとんどの場合はすでに手遅れである。鉄道のブレーキ性能は自動車の10分の1以下と考えてよい。駅のホームから線路に人が転落したときに「見えてるんだから止まれるはずだ」というのは自動車の感覚で言ってるのだろうが、運転士にとっては言いがかりでしかない。

この記事には書かれていないが、かなりのスピードで追突したという目撃証言もあるようだ。この路線には自動運転機能もあったそうで、事故当時自動運転だったかどうかはまだ明らかではないが、いかに自動運転だからと言っても閉塞システムを使っていないとは思えない。日本の鉄道では、少なくとも近年は衝突あるいは追突による大事故は起きていない(日比谷線事故も福知山線事故も信号システムの問題ではない)が、たとえば信楽線事故のような衝突事案では閉塞システムを無効化するような人手の介入が原因となっている。軌道回路による自動閉塞システムは充分枯れた技術で、仮に自動運転システムであったとしてもバックアップ(あるいはセイフティーネット)として並行運用すべきだろう。根本的なシステム設計ミスか、さもなくば人為的な問題があったものと考えられる。

続報を待とう。マスコミには期待できないので、再来月あたりの鉄道雑誌に期待する。

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