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2009年8月24日 (月)

「宇宙の傑作機12・RD-170」

書影画像に直リンクするのも不作法なので、表紙はこちらを参照してくださいな。

夏コミ、風虎通信の新刊、もう一冊はRD-170 (松浦晋也のL/D)

50年前に実用化された R-7 系列のソユーズ・ロケット、RD-107/108エンジンが依然として現役であることから、ロシア/ソビエトの宇宙技術は冒険をしない保守的なものだと思われがちだ。それに比べて、液体酸素(LOX)/液体水素(LH2)を推進剤とするスペースシャトルのエンジンSSME(Space Shuttle Main Engine)、およびそれに範を取った日本のLE-7/7A は400秒を超える比推力を誇る最新のエンジンだと言われる。

ところが、RD-170系列エンジン(RD-170/171/180/191)を仔細に検討してみると、燃料としてケロシンを使うために比推力こそ300秒台だが二段燃焼サイクルを採用して250気圧以上の燃焼器内圧を実現し、海面上で700トンの推力をたたき出している。おかげで、
RD-171 を一段目に用いるゼニット・ロケットは固体ブースターなしにペイロードを軌道に乗せることが可能になっている。LOX/LH2エンジンをメインとするスペースシャトルも、日本のH-II も、そしてヨーロッパのアリアン5も、固体ブースターが必須になっている。そもそも、RD-170 はソ連版スペースシャトル「ブラン」を打ち上げるためのロケット「エネルギア」のブースターとして使われることになっていた。従来言われていたように、ブースターとして開発されたものがゼニット・ロケットに転用されたのではなく実際にはその逆であったとのことだが。

RD-170 系列エンジンは、現用のゼニット・ロケットの他、将来のロシア主力ロケット(になるはずの)アンガラ・ロケットに採用され、さらにアメリカの主力打ち上げロケットアトラス5や、韓国の衛星打ち上げロケットKSLVの一段目にも採用されている。

アメリカの技術者の次の台詞が象徴的だ。

アメリカのエンジン技術がロシアより上回っているどころか、同等ですらないことを認めるのは苦しかった

ロシアの後塵を拝しているアメリカのさらに後追いをしている某国はどうしたものやら。

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コメント

アメリカはその高性能RD170エンジンを購入して自国のアトラスロケットに採用しています、日本のH-2Aの2段目の国産LE-5BエンジンはアメリカのアトラスロケットのLR-10エンジンより高性能で購入を打診されたが、武器輸出規制で断った、RD170のターボポンプは1個で、10600rpm845気圧、29万馬力で4つのエンジンに供給して806トンの推力で、サターンンF-1エンジンの689トン推力の凌ぐハイパワーです

投稿: アラカン星人 | 2009年9月 9日 (水) 15時24分

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