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2009年9月17日 (木)

「軍艦武藏(上/下)」


最初に本屋で見かけたときにまず思い浮かべたのが吉村昭の古典ともいうべき「戦艦武蔵」だった。


もちろん三十一はこの本も読んだことがある。単行本と文庫と両方持っていたような気がする。「戦艦武蔵」のほうは意外に薄い本だが、「軍艦武藏」のほうは上下巻でかなり厚い。

筆者は、戦闘記録や既存の回顧録などを適宜引用するいっぽう、元乗員をはじめとする関係者に丹念に取材している。一水兵から下士官、あるいは初級士官といったこれまであまり日のあたらなかった人物の証言を多く収録した。これは戦後50年余りという取材時期による制約もあったに違いないが、しかし軍艦というものが多くの(武蔵の場合二千人以上)人々の想いや事情を飲み込んで動いていることを改めて思い知る。近年希に見る良質の戦記だと思う。

なお、「軍艦武蔵」ではなく「軍艦武藏」と題し、本文中でも一貫して「武藏」と正字で表記している。頻繁に出てくる「浜風」も「濱風」だ。批判しているわけではなく、誉めているのですよ。

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