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2010年2月13日 (土)

理想と現実

「信頼してくれ、では同盟維持できない」陸自連隊長発言 (asahi.com)
陸自連隊長は注意処分 日米同盟関係発言問題 (asahi.com)
陸自連隊長発言「首相を揶揄、許し難い」北沢防衛相 (asahi.com)

この件について防衛庁のサイトにはまだ何も言及がないのだが。

陸自第44普通科連隊(福島駐屯地、第6師団所属)の連隊長中澤剛一佐が、「同盟は『信頼してくれ』等という言葉だけで維持できるものではない」と発言したことが、鳩山総理がオバマ大統領と昨年会談したときに「信頼してほしい」と伝えたことを批判した、として注意処分を受けたという顛末。

なんか、被害妄想じゃね?
被害妄想で悪ければ自意識過剰に見える。

北澤防衛大臣は「クーデターにもつながる極めて危険な思想だ」と激しく非難しているが、自衛隊そのものが「信頼」の後ろ盾となるべき実力組織として存在しているのだから、中澤連隊長の発言をまるまる否定するのは自衛隊そのものの存在意義の否定に近い。単純に中澤連隊長の発言を切り離して考えると、それほど変なことを言っているわけではない。今回の発言の場になった日米共同訓練自体が、言葉だけではない信頼を築くことを目的のひとつとしているのは間違いないから、なおさらだ。

鳩山総理の発言にしても、単に「信頼してくれ」と懇願しているわけではないだろう。「結果が出るまでしばらく信頼して見守っていてほしい」という文脈で「信頼してくれ」と言っているはずだから、その裏にはこれから信頼されるに足るだけの行動を示す責任が日本側にある、という含意がある。そう考えてみると、鳩山総理の発言と中澤連隊長の発言には矛盾はない。

ところがマスコミは鳩山総理の発言の一部を切り出してとりあげて「土産もない状況で単に『信頼してくれ』と伝えた」というニュアンスで報道した。民主党政権としてはこういう論調に神経をとがらせていたことだろう。そこに「自衛隊」という、民主党政権からみれば「自民党長期政権の申し子」のような存在から「言葉だけでは」という発言が飛び出した。アタマに血が上って、一刀両断に切り捨ててしまったのだろう。
しかし、自衛隊という膨大な組織をあずかっている防衛大臣にはもう少し冷静な対応をしてほしかった。民主党政権発足以来、いろいろな発言を見ているとどうも現政権と現防衛大臣は自衛隊を信頼していないように見える(例えばこれとか)。外から見ていてもそう感じるのだから、内側にいる人々にはもっと強く感じられているだろう。上司に信頼されていない(と思っている)部下が上司を信用するわけがない。

上司である防衛大臣と、部下である自衛隊の間の信頼関係も、言葉だけでは維持できないのだよ。

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