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2010年4月13日 (火)

「彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女」


このシリーズもはじめのうちは面白かったんだけどねえ。だんだんオカルトの気が強くなってきてちょっと興醒め。そうでもしないといまどきの読者にはウケないのかな。某国営放送のアニメがあの時点で完結したのは正解だったのかもしれない。
とは言え、主人公の秀麗が正気をとりもどしてまたちょっと面白くなってきた。完結目前ということだけど、果たしてどう結末をつけることやら。

さて前巻あたりからバッタの害、蝗害が大きなカギになってきている。稲を食い荒らすというとイナゴと相場が決まっているけれど、実は蝗害はイナゴではなくバッタなのである。虫扁に"皇"というその文字から蝗害がどんなに恐れられていたかがわかるだろう。
中国の古い史書にもしばしば蝗害への言及がある。例えば、史記巻十・孝文本紀の後六年(前158年)の記事に

天下旱、。帝加惠、令諸侯毋入貢、弛山澤、減諸服御狗馬、損郎吏員、發倉庾以振貧民、民得賣爵。

(天下が日照りとなり、バッタが発生した。皇帝は、諸侯の入貢を免除し、山河の利用を認め、宮廷の衣服や家畜を減らし、官僚を減らして、倉庫を開いて貧民にふるまい、人民に爵位の売却を認めた)

と見える。
「民得売爵」は少しわかりにくいだろう。当時の皇帝は、なんらかの国家慶事に際して民衆に一律爵位を与える、ということをよくやっていた。だから、当時の国民は低位であっても爵位を持っているのが普通だった。名目だけの爵位をカネに変えることを許そう、というのである。注釈にも「富人欲爵、貧人欲銭、故聴買売也」とある。「聴」は「許す」という意味だ。

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