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2010年5月23日 (日)

黄海波高シ

3月26日に黄海で沈没した韓国海軍のコルヴェット「天安」について、合同調査団は北朝鮮による魚雷攻撃が原因と断定した。

「韓国艦、北朝鮮製魚雷で沈没」 国際調査団が報告書 (asahi.com)

最初にこのニュースを聞いたとき三十一が思ったのは「北朝鮮にとってこの行動のメリットは何だろう」だった。どうも考えの浅い三十一には北朝鮮当局の思惑が想像できない。せいぜいが半島の緊張状態を演出することで瀬戸際外交のリアリティを高めようとするくらいだろう。ただそれにしてはやることが大胆で結果が重大すぎる。不可侵性を保障されたれっきとした軍艦を攻撃したとなれば、一昔前ならそれだけで立派な戦争の理由になる。例えば米西戦争がそうであった。
アメリカはこの調査結果をうけて北朝鮮のテロ支援国家再指定を検討しているとか。またさらに立場が苦しいのは中国である。北朝鮮が反発しているようにむげに「でっちあげ」と否定することもできないだろうし、かといって無条件に韓米側に同調するわけにもいかない。いまごろ頭を抱えているのではなかろうか。北朝鮮が必ずしも中国べったりではなく、ある程度距離をおきはじめているというのは少し前から言われていることだが、この事件は両国関係にかなりよくない影響を与えているかもしれない。「よくない」というのは北朝鮮からみた見方であって、結果としては「よい」影響かもしれない。

軍事的に見ると、被害艦である天安は排水量1260トン、旧日本海軍で言えば睦月級駆逐艦とほぼ同じ大きさだ。それが魚雷1発でまっぷたつに切断されてしまうというところがやや興味深かった。魚雷の細かいスペックはわからないが、伝えられているところでは重量1.7トン、炸薬重量250キロということで、ごく標準的な53センチ魚雷と考えられる。引き揚げられた天安の映像を見ると舷側中央部やや後方に命中したらしく、おそらくは機関部にあたる個所だろう。古い駆逐艦であっても魚雷1発で一瞬にしてまっぷたつということはなかったろうが、最近の艦艇は強度計算が発展した裏返しとして想定外の力がかかったときには意外にもろいということが見てとれる。

まさか21世紀にもなって潜水艦が魚雷で水上艦艇を撃沈するなどという「海戦」がみられるとは思わなかった。この「海戦」がどんな結果をもたらすことか、注目せねばなるまい。

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