« はつゆきや昭和は遠くなりにけり | トップページ | 2010年6月の打ち上げ »

2010年6月28日 (月)

「日本の歴史19 文明としての江戸システム」


読むのに時間をかけすぎて、正直はじめのほうはだいぶ忘れているけど、どうにかこうにか読み終えた。

帯に「環境調和的な近世日本のあり方に探る閉鎖体系下の持続的成長」とあるけれど、かつて日本にはひとつの閉じた系(システム)としてエネルギーや物品の移入がほとんどない状態で循環型経済を実現していた時代があった。
いまや日本一国での閉鎖経済などというものは論外だが、しかし考え方によっては地球というほとんど閉じた系で閉鎖経済を実現しなければいけない。できているかどうかは別の問題だけどね。実際には過去の貯金を取り崩してやりくりしている状態と言えるだろう。

江戸時代といっても一様ではなく、初期と末期の成長期と、中間の「停滞期」に大きくわけられる。だが現在の我々がおしなべて「江戸時代」というものにもっているイメージと実態はだいぶ違ったようだ。特に大都市近郊では商品作物を主体とする貨幣経済が発達し、いっぽうで既存の大都市市場への集中が鈍り地方都市がその機能を代替しはじめるようになった。問題はこうした市場経済の発達に対して、為政者たる徳川幕府はあいかわらず米作中心の古典的な社会構造に固執したことだ。米作中心、農業重視、市場経済軽視は武士階級のイデオロギーと結びついていて容易に断ち切ることはできない。イデオロギーと実態が乖離していたという意味では末期のソ連に近いかもしれない。

|

« はつゆきや昭和は遠くなりにけり | トップページ | 2010年6月の打ち上げ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/196234/48746292

この記事へのトラックバック一覧です: 「日本の歴史19 文明としての江戸システム」:

« はつゆきや昭和は遠くなりにけり | トップページ | 2010年6月の打ち上げ »