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2010年7月15日 (木)

「日本の歴史21 明治人の力量」


この巻の担当時期は「明治後半」ということだが、具体的には憲法施行と議会開設から韓国併合・天皇崩御までの政治史を中心に記述している。そのキーワードは「不羈独立」だ。万国に対峙して独立を保つことを究極の目的として政策が実行されてきた。日清日露の両戦役もその一貫でしかない。

政治史的にはやはり議会開設が大きい。明治憲法体制では帝国議会の権限にいろいろと制限があって政府は帝国議会に制肘されることなく政策を決めていったという印象が強いのだが、確かに現在の憲法での国会に比べると力不足ではあったものの議会開設後の政府は議会対策に腐心し苦労してきた。はじめのうちは議会も政府もお互いの関係がよくわからずに手探り状態であったが、回数を重ねるうちに不文の慣習や補足の規定が整備されて、また政府も議会も互いの折り合いのつけかたがわかって来て初期議会のようなむき出しの対決は影を潜めていく。そうなっていくひとつの要素として筆者は「政権に縁がなかった時期には政党は政府に対して無理な注文をつけても平気だが、いざ政権の望みが出てくると無理な注文は自分に降りかかってくるので引っ込めざるを得なくなる」と指摘している。いつの時代も一緒だと思ったのは三十一だけではあるまい。というか、100年前から進歩してないのかよ。

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