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2010年9月29日 (水)

三代目は身上潰す

苦労を知らない坊ちゃん育ちの三代目は、上に立つ人間に向いていないということわざ。もっとも、彼の国に日本と同じ意味のことわざがあるかどうかは定かではない。

20代後半の若さで大将の階級を得るとか、あるいは中央軍事委員会の副委員長に就任するとかいった抜擢は、常識的な共和制国家では考えられない。もちろん理論的には才能さえあれば年齢に関係なく抜擢することは可能だが、過去の実績を示すことができない若者にはそうそう重任をまかせられないという発想は自然である。
しかし彼の国ではそれを敢えてしたわけで、自国が「常識的な共和制国家」ではないということを自ら暴露したとも言える。

三十一には将来充分あり得べきシナリオとして「三代目」が「人民の推戴」をうけて君主として即位するという未来が思い浮かべられるのである。正真正銘の「キム・ダイナスティ」の成立だ。実は密かにそのほうがむしろ半島情勢は安定するのではないかとすら思っているのだ。理屈ではない「血統」に根拠を持たせるほうが意外とみんな納得してしまうかもしれない。もう誰かが仮想戦記もので書いてそうだな。


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2010年9月26日 (日)

政治主導の実態

尖閣諸島周辺の日本領海で操業していた疑いで拘束されていた中国人の漁船船長が那覇地検から釈放された。中国が戦略物資である希少物質の輸出を制限したり日本人ビジネスマンを「軍事施設を撮影した」として拘束したりと圧力を高めるなかでの釈放だ。

政府は「指揮権を発動したことはない。釈放は那覇地検の判断」としており、那覇地検のほうは「日中関係も考慮して釈放することにした」とコメントしている。

ニュースを聞いた三十一は「何やってるんだかなあ」と思った。やってることがちぐはぐすぎる。

ま、政府が正式なコメントとしては他に言いようがないのは理解できる。だがそれにしても、これまで「法律に従って粛々と処理する」と言い続けていたのが結局は中国の圧力に屈してしまったことは明らかだ。表面をどう取り繕っても、まわりがそう見てしまう。
「中国とパイプのない民主党政権は落としどころを見つけらないままズルズルと事態を悪化させてまずい対応をしてしまった」という観測もあるらしい。それが事実かどうか三十一に判断するすべがないのだが、確かにもう少しうまい落としどころがあってもよさそうに思う。

それにしても、「政治主導」を看板に掲げて発足した民主党政権が責任を検察という役人に押しつけてしまう形になったのは皮肉なことだ。

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2010年9月21日 (火)

「海軍航空の基礎知識」


何年か前に単行本で最初に出たときに書店でみかけて手にとったのだが、そのときは買わずじまいだった。去年、文庫になって出たときにも気づいてはいたのだがやはり買わなかった。それがなんで今になって買って読む気になったかというと、たまたま光人社NF文庫の別の新刊をみかけて買おうと思ったとき、ふと思いついてこの本もあわせて買ってしまった。一緒に買った本が重いテーマだったので、この本ならわりとサクサク読めてしまいそうな気がしたのだ。その予感は結果として正しかった。

著者自身も述べているように、制度に重点を置いた記述で機材や戦闘の経過についてはほとんど触れていない。個人的には極初期のあまりなじみのない機体には触れてもよかったような気がするが。しかしいずれにせよ日本海軍航空の制度史を概観するにはこれ以上にお手軽な本はないだろう。

ところでこの著者の本を読むたびにいつも思うのだが、この人はこれだけの人事データをどっから手に入れているんだろうなあ。巻末の参考文献をみると、防衛研究所所蔵の「人事関係綴」を閲覧しているらしい。これは素人でも見られるんだろうか。どっちにしろ宮仕えの身には簡単ではない。

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そろそろ松もとれる頃

今年も早いものですでに2週目に入った。

年齢のせいだか猛暑のせいだか知らないが、去年までのようなペースで試合を観ていると体がもたなくなってきた。今週は連休でちょっとマシだが。

わがデンヴァーだが、なんとしたことか先週も今週も試合が放映されない。おかげで三十一はまだ今年のチームを観ていないのだ。それはつまりわがデンヴァーが「かつての」強豪であって現在の有力チームとは見なされなくなってしまっているということだ。残念だが仕方がない、実力の世界だ。

これまで観た試合の中で印象に残ったのはヒューストン。ここ何年かで徐々に力をつけてきていて、今年は期待できるんじゃないかと言われていたが、まさか開幕戦でインディアナポリスに勝つとは思わなかった。今年の台風の目になるのは間違いないだろう。ヘッドコーチの Gary Kubiak は言うまでもなく元デンヴァーのオフェンスコーディネーターで、今年からオフェンスコーディネーターになった Rick Dennison は去年までデンヴァーのオフェンスラインコーチだった。考えようによっては、かつてのデンヴァーの正当な後継者と言えるかもしれない。
そのかつてのデンヴァーのヘッドコーチだった Mike Shanahan は1年の浪人の末、今年からワシントンのヘッドコーチに就任。ヒューストンのオフェンスコーディネーターを勤めていた息子 Kyle Shanahan を自チームのオフェンスコーディネーターに引っこ抜いていった。その代わりに Kubiak が起用したのがかつてデンヴァーで同僚コーチだった Rick Dennison というわけだ。じゃあ、本来の正当な後継者はワシントンじゃないか、と思われるかもしれないが10年前のシステムがそのまま通用しないのが NFL だ。近年のデンヴァーが低迷したのはそのせいだと三十一は思っている。エッセンスやフィロソフィーは受け継いでもいいがシステムは常に進化しなければいけない。かつての成功体験を捨てることのできない人間には無理だ。Mike Shanahan にそれができないとは言わないが、Gary Kubiak のほうがやりやすい環境にあるとは言えるだろう。

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2010年9月14日 (火)

OK牧場の決闘

民主党のOざわ元代表と、Kん現代表のあいだで総理の座を争う代表選挙が戦われた。
結果はKの圧勝。Oはどういう目算があってあの唐突な出馬を敢行したのやら。

興味深いのは、国会議員と自治体議員では互角に近い勝負であったのに対し党員サポーター票では5倍もの差がついたこと。世論の動向を見てK支持を決めた議員が多いと言われるなかでもなお議員と党員のあいだでこれほど投票行動に違いが出たということは、民主党の議員連中の発想がいかに世論から遊離しているかを示している。

不思議なのは、「Oの指導力に期待して云々」というコメントがよく聞かれたこと。Oは党務や選挙でしばしば辣腕を振るってきたが、政策通だという話は聞いたことがない。これだけ名の知れた政治家でありながら実は閣僚経験もほとんどないのだ。その政策立案能力は有り体に言って未知数。まあ民主党政権自体がまったく未知数なのだが、それでも他の候補に比べてOに期待できる要素とは三十一には感じられない。

K続投という結論になったのは、結果としてベターではあったと思う。あっちよりはマシ、という程度だが。

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2010年9月12日 (日)

「エリアル09」


サクサクと読み終えたとも言えるが、実態は読み飛ばしたのに近い。

著者渾身の緻密なSF描写はほとんど読み飛ばしたような気がする。
この巻の主役はすでにエリアルではない。誰だろうなあ。岸田博士もポイントポイントで重要な役割は果たしているけど基本傍観者だし、強いていえばハウザー(息子)かな。それにしては周りに踊らされているだけのようでもあるし、半ば群像劇の様相を呈している。
ま、ある意味リアルではある。現実世界は特定の人物の思惑通りに動くものではない。登場人物のすべてにそれぞれの思惑があって、その相互作用でものごとが動いていくものだ。ただ小説としては焦点がぼけてしまう。

巻末書き下ろしは未来編。時間軸設定が本編より未来なだけに、ネタバレ的要素を含んでしまっている。話そのものはそんなに悪いものではないし、ネタバレといっても予測の範囲をそれほど大きく超えるものではないが、それでも「ああやっぱりそうなるのね」と興醒めしてしまうには充分だ。

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2010年9月 9日 (木)

おおつごもり

明日から2010年が始まる。つまり今日は大晦日のようなものだ。
Preview - Minnesota Vikings at New Orleans Saints (nfl.com)

いまはまだ実感がないけれど、いざシーズンが始まって試合を見始めればすっかりハマってしまうのは例年のことで予想の範囲内だ。HDDレコーダーの追加購入も考えたが、いまのところ困っているわけではないので保留にしている。でもシーズンに突入してしまえば突発的に買ってしまうかもしれない。

これまた例年のことだが、オフシーズンの間はニュースをあまり見ていないので選手の移動をほとんど把握していない。シーズンが始まって試合を見て、「ああこの選手はここに移ったのか」と思うのが常である。それもまた楽しみのひとつだ。

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2010年9月 5日 (日)

頼むから Wikipedia を信用しないでください

先日、歴代陸海軍大将の履歴を再確認していて(なんでそんなことしていたかは聞くな)、手元のデータにある某海軍大将の誕生日がおかしいことに気がつく。同期生に比べて明らかに誕生日が遅いのだ。
海軍兵学校には、決まった学齢の生徒が入ってくるわけではない。16歳以上19歳以下で試験に合格することが条件であり、学歴の規定はないのだ。だから、同期生であっても数年の違いがあるのは普通のことだ。ところが、某海軍大将で計算してみると17歳で海兵を卒業していることになる。逆算すると14歳で入校ということになってあまりに若すぎる。これは手元のデータに何か間違いがあるんだろうと、Wikipedia で検索してみることにした。

加藤隆義 (Wikipedia)

ところが、この日付は三十一の"手元データ"と同じだった。この日付が正確でないのは既に確信となっている。下のほうを見ると参考文献として「海兵31期 - 参拾壱 頁」が挙げられている。やべー、これは三十一が作ったサイトだ。どうも三十一が記載した誤った日付が Wikipedia に転載されたらしい。もちろん、「内容の保証はしない」という注意書きはあるものの責任を感じる。

秦郁彦編「日本陸海軍総合事典」によれば加藤隆義の誕生日は全然違う日付だった。年だけ違うとかそういうレベルではなくまったく違う。こっちが正しいものと想定してさっそく書き直す。どうやら、誤ったデータの出所は海軍歴史保存会「日本海軍史」将官履歴らしい。ここに例の日付+10年の日付が誕生日として記載されている。この日付だと海兵卒業が7歳になってしまい全くおかしいので、三十一は誤植と判断して10年引いたんだろうなあ。自分の単純なコピペ間違いとかではなさそうだったのでちょっと安心した。

自分で Wiki を直す気はないので、誰かその気があったら直しておいてください。

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2010年9月 1日 (水)

2010年8月の打ち上げ

8月も3件。

4日 20:59GMT クールー(仏領ギニア)、アリアン5(Nilesat 201、Rascom-QAF 1R)

9日 22:49GMT 太原(中国)、長征4C(遥感10)

14日 11:07GMT ケープカナベラル(アメリカ)、アトラス5(AEHF 1)

目新しいのは、アメリカ政府が打ち上げた新型の通信衛星 AEHF くらいか。

8月の話題として三十一が着目したのは、まずロシアが極東に本格的な打ち上げ基地を建設しようとしているというもの。アムール州には、もともと軍のミサイル基地を流用して余剰になったICBMを使って打ち上げを行なう Svobodony 基地があった。Svobodony は軌道打ち上げ基地としてはすでに運用を停止しているが、その近郊に Vostochny (東方)と称する本格的な打ち上げ基地を建設しようというのだ。これは現在カザフスタン領になっている Baikonur 基地の機能を代替し、打ち上げを全部ロシア領内でまかなおうというものだ。これまで Baikonur で行われていたプロトンやゼニットなどの大型ロケットによる打ち上げ、静止軌道への打ち上げ、そして有人の打ち上げが Vostochny に移る。2010年代のうちには運用を開始したいという意向だ。
Baikonur からの打ち上げでは中央アジアの草原に落下していたロケットの残骸が、Vostochny からではオホーツク海あたりに落ちることになるのだろう。

もうひとつは、シャトルの退役後に国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送を担うヨーロッパのATVと、日本のHTVは現在いずれも大気圏再突入能力は持っていないが、軌道上から地表への物資還送のために再突入能力をもつ新型機の開発を目指すという。
spaceflightnow の記事で面白かったのは、ATVについてはどこの会社がいくらで開発をうけおったという情報が中心であるのに対し、HTVではまず重量が何トン、サイズが何メートルといったスペックに関する情報がもっぱら報じられていたことだ。

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