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2010年10月26日 (火)

「日本の領土」


先日、神田の古書店を巡回していて見つけた本。南海堂でした。買って帰って奥付を見たら新刊でした。2010年8月発行。普通に新刊書店でも見つかったかもしれない。
思ったんだけど、同じ本でも古書店で見つけるのと新刊書店でみかけるのでは、買ってしまう確率が違っているような気がする。たとえ値段がそれほど変わらなかったとしても、古書店で見つけたときには「今のうちに買っておかなくちゃ」という意識が働くのかもしれない。古書店での値付けは新刊よりも少し安くなっていたが、新刊だったらこの値段でも買ったかどうか。

さて本題だが、監修者と著者の組み合わせは次の本と同じ。

以前も触れたことがあるが、この「戦前期の日本」は三十一がもっともよく参照する本のひとつで世間も評価も高い。そしてこの「戦前期の日本」の冒頭が「領土」なのである。「日本の領土」ではこの部分をいちいち典拠を示しながら拡大拡張して一冊にまとめたと言えるだろう。当初の構想では日本史のはじめから述べていく予定だったそうだが、結局は幕末以降のみに触れることになった。
条約や外交文書、法令や行政文書をいちいち示したその緻密さはまるで学術論文のようである。読み慣れない人には敷居が高かろう。買ったばかりのこの本を古書店に売ってしまったのもそういう人だったかもしれない。しかし、それなりの主張をしようとするなら原典に当たるのは最低限の前提だ。こうした形でまとめられたことで、日本の領土問題についての議論がより活発になることを期待する。

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