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2011年6月24日 (金)

世界最強の軍隊

"世界最強の軍隊"という話がある。
世界最強の軍隊とは、ロシアの兵士、日本の下士官、ドイツの参謀、アメリカの指揮官からなる部隊だ、というのがそれだ。これは第二次大戦ごろを念頭においたもので現代とはやや趣が異なるだろうけど、何となく雰囲気がわかるだろう。

日本の下士官は世界レベルで見ても非常に優秀という定評があるということになるが、そのバリエーションとして次のような話がある。
ノモンハン事件でソ連軍を指揮したジューコフ将軍が相手の日本陸軍を評して「日本陸軍の下士官は非常に優秀であり、兵士と下級将校は狂信的な勇敢さで戦うが、高級将校は無能である」と述べている。
そのいっぽうで、アメリカ海軍太平洋艦隊司令長官のニミッツ元帥は日本海軍に対して「最もすぐれているのは下士官、兵士と下級士官がそれに次ぎ、高級士官がもっともよくない」と語ったという。
時系列的にはジューコフのほうがニミッツよりも先になるのだが、ジューコフの発言はスターリン没後に回想録の中で語られたものだからニミッツはジューコフの言葉を知りようがない。つまり、日本と戦った相手がまったく別個に独立して同じ結論に達したということだ。おまけにその対象は片方が日本陸軍を、もう片方が日本海軍という別の組織であったということに注目すべきだろう。これは実は単に陸軍や海軍といった組織に固有の問題ではなく、日本のいろんな組織に共通の傾向ではないかと考えられ、実際そう考えるといろんなことがうまく説明できるような気がする。

ジューコフとニミッツが共通して最優秀としたのが下士官で、無能と評したのは高級将校である。これを一般社会にあてはめてみると「下士官」は現場たたきあげのベテランで、「高級将校」は政界や財界で大きな顔をしている連中のことであろう。この図式は現在でもそのまんま通用すると思うのは三十一だけではあるまい。

ここから少し怖い考えになってしまった。日本の政界人と財界人がこぞって日本の強みであると自画自賛してしがみつく「日本式経営」とは実際のところ単なる「下士官丸投げ」でしかないんではなかろうかと思ってしまったのだ。残念ながら三十一にはこの思いつきを否定する材料がみつからなかった。特に最近の政界の動きや、日本でも有数の大企業である東電のていたらくを見ているとね。

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2011年6月15日 (水)

「第一次世界大戦(上)」


古典中の古典。

第一次世界大戦が勃発してからもうすぐ百年になる。
日本では、主戦場である欧州から遠く離れていたこともあってあまり知られていないが、三十一はこの戦争になみなみならぬ関心を抱いている。この「あまり知られていない」が三十一の天の邪鬼な好奇心を刺激する一面もあるが、それよりも何よりも19世紀ヨーロッパのコスモポリタンな雰囲気を木っ端微塵に粉砕して20世紀のナショナリズムがすべてに優先する時代をもたらした第一次世界大戦は、世界史の中でももっとも重要な転換点のひとつであったと言えるからである。

上巻では、あしかけ5年にわたるこの戦争の最初の3年、1914年から1916年をとりあつかっている。この時期は機関銃に代表される兵器の発達に対して、旧態依然たる高級指揮官たちの戦略立案・戦術指導がまったく追いついていないという極端なアンバランスを来した時期でもあった。そしてこのアンバランスの代償を血で購ったのは本来の責任者であるべき将軍たちではなく前線の兵士たちである。しかしこうした血の犠牲の上に新しい戦術や戦略のヒントとなるべき兆しが見え隠れし出したのもこの時期である。下巻の範囲になる1917年・1918年にはこうした新しい戦術や戦略が実際に試されて効果が実証され、最終的に第二次大戦で大きく花開くことになる。

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2011年6月12日 (日)

「涼宮ハルヒの驚愕」



正直半分諦めていた「ハルヒ」の新刊。
あまりにも待たされ過ぎて期待感は尻すぼみ、しばらく前に書店で新刊の案内を見て「へー」とは思ったものの、正直それほど心待ちにしていたわけではなかった。発売後、書店でたまたま見かけたので買ったというだけだ。

それでも実際に読み始めるとサクサクと読み進められて、前後編を3日くらいで読み終えたと思う。読書に充てる時間は主に通勤の電車の中なので実質は5~6時間というところか。「分裂」で唐突に現れた新キャラがどれも少し消化不良気味の感があるけれども、読ませる技術はさすがだ。

今回、長門が危機というか機能不全に陥ったわけだが、それで三十一が思いついたのは、ヒーローものとかスポ根もので最初は無敵だった必殺技がやがて必殺技ではなくなってより強力な必殺技が次々に登場するというインフレ現象だ。やっぱり長門には根拠不明の無敵さを誇ってほしかったなあ。

さーて、次の新刊が出るのは何年後かな。

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2011年6月 2日 (木)

2011年5月の打ち上げ

5月の打ち上げは5件。

Orbital Launch Chronology

5/4 17:41 プレセツク / ソユーズ2.1a (Meridian 4)
5/7 18:10 ケープカナベラル / アトラスV (SBIRS GEO-1)
5/16 12:56 ケープカナベラル / エンデバー (STS-134)
5/20 19:15 バイコヌール / プロトン (Telstar 14R)
5/20 20:38 クールー / アリアン5 (GSat-8 / ST-2)

エンデバーの打ち上げが終わって、スペースシャトルのミッションもいよいよ残りひとつとなった。アメリカとしてはできるだけ早くシャトルをやめたくてしょうがなかったのだろうが、国際宇宙ステーションを完成させるためにはシャトルの飛行が前提条件となっている。そこで必要最小限の飛行で国際宇宙ステーションの完成にこぎつけ、そこでシャトルを引退させようという目論見だ。シャトル引退後のアメリカの有人飛行は民間のCOTS (Commercial Orbital Transportation Services) が担うことになる。政府が民間に放り出した形だ。

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