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2012年6月22日 (金)

馬が3頭と車が3台とではどちらがうるさいんだろう

今日のメインディッシュは五能線。
メインディッシュというよりはむしろ、単品料理というか、オールインワンというか、まあそんなところだろう。

701系の電車で弘前に向かう。東北地方の電化区間ではお馴染みだ。JRのみならず、いわて銀河鉄道や青い森鉄道でも使われている。押しボタン式のドア開閉にはもう驚かないが、開けたら閉めるのがマナーになっているとは気づかず、開けっ放しのまま座ったら次に入ってきた人が発車前でもドアを閉めていた。三十一の知るかぎり、これは全国的なマナーではないはずだ。特にこの時期は開けっ放しでも寒くも暑くもないので、強いて閉める必要はないと思うんだが。とは言え、郷に入っては郷に従え、もし次に自分がボタンを押して開けることになったら、その時は(続く人がいないかぎりにおいて)閉めるようにしよう。
時間帯としては通学にも通勤にも少し遅いので、それほど混んでいるわけではない。昨日も通ってきた新青森を初めとして各駅に停車していく。大釈迦で峠を越えると浪岡。浪岡町はさきごろ青森市に合併されたが、地形としては弘前との連続性が高いように思えるんだけどねえ。五能線との分岐駅は川部だが、弘前まで行く。五能線の列車は弘前始発なので。川部では分岐していく五能線を確認しようとした(分岐の向きによって座るべき方向が決まるので)が、見落としてしまった。まだ眠い。
弘前でいったん下車。2009年に二泊した町。きっぷのとれない「リゾートしらかみ」が後から来て先に発車していった。ああ胸くそ悪い。その後は下りの「あけぼの」が通る。「あけぼの」には一度乗らねばなるまいと思っているのだが、なかなか機会がない。よくウヤ(運休)になるしね。
Img_1968

五能線の列車はキハ48の2連。進行方向左側に後ろ向きで座る。川部で進行方向が変わるので、その後は進行方向右側、つまり海側となる。川部から非電化の五能線に踏み入れ、リンゴ畑の中を進む。岩木山は雲にかすんで見えない。五所川原のホームはいわゆる「汽車ホーム」のように見える。津軽鉄道に乗り換えるとおぼしき乗客がまとめて降りていった。このあたり、左右は田んぼで天気も悪く、ついつい眠くなる。鯵ヶ沢の手前で急に海が見えたと思うとここで13分停車。眠気覚ましに缶コーヒーなど買ってみる。ついでに自分が乗っている列車の写真など撮る。
Img_1969
逆方向の列車と行き違って発車。ここで小さな峠を越え、海はしばらく見えなくなる。再び海が見えるようになると、北金ヶ沢駅でまたもや長時間停車。相手は「リゾートしらかみ」でした。綺麗に見えるけど、相手も今自分が乗ってるのと同じキハ48なんだと気づいてやや興醒め。ま、三十一が興味があるのは車両そのものではなくもっぱら時間帯と所要時間だが。この先、線路は海に寄り添って走り、駅のホームはほぼ例外なく左側、つまり山側に置かれている。千畳敷、大戸瀬、風合瀬、驫木、追良瀬とそれらしい名前の駅名が続く。五能線は難読駅名が多いことでも有名だが、読めますかね。ここに挙げたのは順に「せんじょうじき」「おおどせ」「かそせ」「とどろき」「おいらせ」と読む。「風合瀬」という字を見て「かそせ」と読める人はあまりいない。
Img_1970

深浦でこの列車はいったん終点となる。昼時でもあり、次の列車まではほぼ1時間半あることなので、普通に考えれば昼食をとるのにちょうどいい、ということになるんだろうが、想定の範囲内ではあるが食事のとれそうなところが見あたらない。ちょっと歩いたところに喫茶店を兼ねた定食屋があったんだが、「臨時休業」の張り紙と「忌中」の札が。駅前の国道を渡ったところにベンチがあったので、そこで時間を潰す。霧雨が降っていたが気にしない。接続の列車が出るころにはだいぶ小降りになっていた。
Img_1971
次の列車は同じくキハ48の2連だが、車両は変わっているようだ。ぎりぎりに行ったら海側のボックス席は全部とられてしまっていた。いったんは山側のボックス席に座ったのだが、思い直して海側のロングシートに腰を据える。荷物を背もたれ代わりにして横向きに座る。艫作(これも難読。「へなし」と読む)が五能線のほぼ最西端で、岬を回り込むとあとはひたすら南下する。「ウエスパ椿山」、「十二湖」、「白神岳登山口」といかにもな駅名が並ぶ。あいかわらず雲は多いが、切れ目には青空がのぞくようになってきた。雲量をはかれば多分8を切って「晴れ」と判定されることになるだろう。車内アナウンスによれば大間越と岩館の間は「もっとも景色のよいところ」ということで今では普通になった徐行サービス。このあたりはちょうど県境で、秋田県に入る。
八森を過ぎたあたりから、左側の山と、右側の海がどちらも線路から遠ざかっていくようになり、つまりは平地の幅が広がって山と海の境目に無理に線路を通す必要がなくなった、ということか。もうこのへんは能代平野の片隅になるのだろう。「北能代」という駅名が出てきたのでさては次が「能代」かと思ったら次は「向能代」(むかいのしろ)だった。能代と米代川を隔てて向かい、という意味だろうか。悠々と流れる米代川を渡るととたんに市街地となり、能代駅。さらにひと駅進んで奥羽本線と合流すると東能代だ。
奥羽本線の東能代は能代の市街地から離れていて、市街中心に位置する能代駅までは非電化単線の五能線でつないでいる。五能線には、この一区間だけを走る列車が下り15本、上り13本もある。奥羽本線が市街地から離れた位置を通ることになったのは、沿岸航路の中継地として栄えた能代の住民が反対したせいだとする説があるが、米代川と日本海に囲まれた半島状の土地に広がる市街地に近づけて線路を敷くとかなり遠回りになり、秋田と青森を接続するという奥羽本線の主目的から考えて能代はショートカットした、というのが実際のところではなかろうか。

理由はともかく、東能代は秋田県北部の拠点駅のひとつではあるのだが、駅前は寂しい。五能線の列車に接続する特急列車を見送って、ローカル線パスで乗ることができる普通列車を1時間待つ。やってきた列車はまたもや 701系。ああ、電化路線に戻ってきちゃったんだね。高校生の帰宅時間に重なって、車内はそこそこ混んでいる。3両編成の一番後ろ、ワンマン仕様(この列車には車掌が乗っていたが)の乗務員室を通じて後方がよく見える位置に立つ。後方展望ビデオってのはあまり見たことがないけれど、これはこれで面白い。このあたりは単線と複線が入り交じっていて、それがよくわかる。途中北金岡(だったと思う)では EF510 が牽引する貨物列車とすれ違った。コンテナがほぼ満車でちょっと嬉しくなる。追分では(後ろ向きなので)合流してきた非電化単線の男鹿線を見る。一瞬、ここで乗り換えて男鹿まで往復しようかと考えたんだが、今日はもう五能線でお腹一杯なのでやめておく。また機会もあるだろう。それより、はやく宿に落ち着いて明日の予定を考えないといけない。土崎では同じように非電化単線の線路が合流してくるのを見る。秋田港へ向かうJR貨物1種の線路だ。次は終点秋田。

今日の旅程:
青森(0755)→弘前(0843) 642M (701系)
弘前(0933)→深浦(1206) 2826D (キハ48)
深浦(1332)→東能代(1518) 326D (キハ48)
東能代(1628)→秋田(1725) 1660M (701系)

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