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2012年6月24日 (日)

あきた美人ライン

金曜の夜、翌日の行程を考える。
ひとつの制約は、日曜の夕方には帰宅していたい用件があったということ。そこでまず帰京手段を考える。まず考えたのは、夜の「あけぼの」で帰るというもの。だが、調べてみるともはや空きはないらしい。そこで、夜はどこかに泊まって日曜の昼くらいに新幹線で帰るというのを考える。ところがこれまた昼過ぎの新幹線には空席がない。「はやぶさ」も「はやて」も「こまち」も全席指定、立ち席という手もあるが3時間半立つのはあまり嬉しくない。アサいちの列車なら多少は席があるようだが、3人掛けの真ん中しかない。それもなあ。日曜朝の列車で帰るんなら、土曜日夜の列車で帰っても大差なかろうと思って、土曜日夜の列車を調べてみるとこちらはそこそこ空きがあるらしい。ちょっと早いが 18:28 新青森発の「はやて」は E5系を使っている最終列車で、おまけにネットからの申し込みなら15%割引になる。あとで変更がきかないところがネックだが、これにしてしまえ。こうして後ろが決まった。

後ろが決まってしまったのでスケジュールに余裕があまりない。候補としては、津軽線の非電化区間、津軽鉄道、男鹿線、由利高原鉄道などが考えられるが、「乗りづらい」「先が危ない」という(失礼)理由で秋田内陸縦貫鉄道。少しでも増収になってくれればと急行料金が必要な急行「もりよし2号」を使うことにし、それに間に合うように前後のスケジュールを確定する。

朝はわりとゆっくり。奥羽本線(南線)の普通列車で大曲へ。この区間は秋田新幹線と共用で標準軌と狭軌の線路が並んで走っている。701系電車の運転席直後の席から前を見ていると、しばらくは標準軌と狭軌の単線並列という感じだが、羽後境あたりから先では三線軌道と標準軌による複線になる。余談だが、「三線」という言葉にはふたつ種類があって、ひとつはこのあたりと同じくひとつの線路に3本のレールが敷かれており異なる軌間の列車が走行できるようにしているもの、そしてもうひとつは2本のレールからなる線路が3組敷かれているという複線(上下線2本)と複々線(上下線二組合計4本)の中間というもので例えば函館本線の札幌-桑園なんかがその例だろう。まぎらわしいので違う表現にしてほしいと思っているが今さらどうしようもない。
閑話休題、天気は雨が強くなったり弱くなったりという感じであまり芳しくない。西日本のほうは大雨らしいのでそれよりだいぶマシだと思うのだが。大曲で列車を乗り捨てる。駅舎の写真をとるために駅前に出てみたがけっこう強い雨で早々に駅舎内に戻る。自分が濡れるのは気にならないがカメラが濡れるのが嫌だったのだ。さすがに防水じゃないのでね。ここから田沢湖線の列車に乗るのだが、これも一見すると何の変哲もない 701系。だが田沢湖線は完全に標準軌に改軌されているので、この路線を走る普通列車も標準軌となっており、同じ 701系でありながら 5000番台として区別されている。
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こちらは連絡橋から見下ろした駅構内。標準軌と狭軌と三線軌道が並んでいるのがわかるかな。
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羽後四ツ屋でこまちと待ち合わせ。相手が遅れていて3分くらい余計に待たされた。角館で秋田内陸縦貫鉄道に乗り換え。急行列車といいつつ、ホームに待っていた列車は何の変哲もないディーゼルカー単行。
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田沢湖線の列車からはそれほど乗り換えている様子がなかったのに、実際に乗り込んでみると観光とおぼしき乗客でほぼ満席。どっから湧いてきたんだと一瞬思ったが、きっと「こまち」から乗り継いでるんだろうな。ブルジョワめ。運転席のほぼ真後ろ、ロングシートに座る。列車自体はワンマンだが、アテンダントが乗っていて観光案内のアナウンスと車内販売を担当している。単行のディーゼルカーの車内を車内販売のワゴンが往復しているのは不思議な光景だ。峠をひとつ越えて小盆地に出ると松葉。かつての国鉄角館線の終着駅だがいまでは何ということのない中間駅だ。この先は第三セクター転換後に開業した新しい路線だが、経営の厳しさを物語るかのようにバラストの薄さが目につく。長いトンネルを越えると阿仁マタギ駅。ここから比立内、阿仁合で乗客がぼつぼつと降りていく。阿仁合は秋田内陸縦貫鉄道の本社所在地で運転上の拠点であり、車両が留置されているのが見えた。運転士もここで交代。アテンダントは引き続き乗務するらしいが、発車する列車に手を振ってくれた別のアテンダントのほうが三十一の好みで「アテンダントも交代すればいいのに」と思ったのは内緒だ。晴れていれば右手に急行列車の愛称の由来となった森吉山が見えるそうだが、今日は雲に隠れて見えない。だが三十一は百名山でもない森吉山なんて山を初めて知りました。だから「もりよし」という急行の名称もあまりピンとこない。最近のイメージ先行の列車名に三十一はあまり感心しないが、もうちょっとキャッチーな名前のほうがよかったんじゃなかろうか。
天気がよくないということはあっても、正直代わり映えのしない景色で眠くなってきた。周辺は山林で沿線人口はそれほど多くないし、起終点の角館と鷹巣を結ぶだけの流動需要があるとも思えない。全長 94km と第三セクターとしては比較的距離が長いことも設備負担になっているだろう。上下分離などの思い切った施策がとられないかぎり、見通しは明るくない。昨日は五能線で渡った米代川を渡ると、奥羽本線と合流する終点の鷹巣。
ここでふたつの選択肢がある。特急料金と運賃を別に払って一番近い特急で大鰐温泉に向かい、弘南鉄道で中央弘前に出て、徒歩でJR弘前まで行って新青森に向かう、というのが最初に考えたプランである。しかし三十一は特急を見送った。弘南鉄道の中央弘前駅とJR弘前駅は4-500m離れていて、知らない町を歩いて乗り換える必要がある。特急を使えばそれだけの時間は充分確保できるはずだが、なにしろ今日は天気が悪い。雨の中知らない道を歩くのはあまり楽しくないだろう。普通列車を使って大館、弘前で乗り継いで新青森に向かうことにする。
新青森から E5系「はやて」に乗って東京に向かう。すわった瞬間、「あ、これは寝れる」と思った。シートのホールド感が半端なく、目をつぶったらそのまま寝てしまいそうだったので起きているのに苦労した。JR東海の N700系と比べてもシートのできはかなり良いように三十一には思えた。あのカラーリングは好みではないが、単に趣味という以外の実用的な理由で E5系を狙って乗車するのもアリだなと思った。
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23日の旅程:
秋田(1024)→大曲(1114) 2428M (701系)
大曲(1143)→角館(1206) 8832M (701系5000番台)
角館(1217)→鷹巣(1416) 1002D (AN-8803)
鷹巣(1502)→大館(1522) 1661M (701系)
大館(1555)→弘前(1637) 665M (701系)
弘前(1739)→新青森(1814) 673M (701系)
新青森(1828)→上野(2202) 3040B (E5系)

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