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2013年1月 8日 (火)

「月面の聖戦」


ジャック・キャンベルと言うと「彷徨える艦隊」の著者で知られているが、このシリーズは作者の出世作ということになるのかな。
実は、三十一が「彷徨える艦隊」を読み始める前に、すでに7巻まで進んでしまっている「彷徨える艦隊」シリーズを読み始めようかどうしようか悩んでいたころ、ちょうど刊行が始まったこの「月面の聖戦」をまず読んでみて、それで「彷徨える艦隊」を読むかどうか決めようという思惑があって読み始めたのだ。

で、三十一は1巻を読み終えてすぐに「彷徨える艦隊」を読み始めた。つまり気に入ったということですね。両方読んでみて思うのは、どっちかといえば「月面の聖戦」のほうがわかりやすいということ。「彷徨える艦隊」は設定から完全フィクションだが、「月面の聖戦」は月に進出したアメリカ軍という近未来設定で背景の説明が必要ない。
「彷徨える艦隊」のときから思っていたのだが、この作者はアメリカ人らしく、アメリカの民主主義というものに絶対的な信頼をおいているように思う。もちろん、民主主義国家にも問題は起こるけれど、最終的には民主主義によって正しい方向にものごとが進むようになると信じている。民主主義によるハッピーエンドを際だたせるために、大きな問題を起こしてみせるという展開は両作に共通だ。

本作は "ミリタリィSF" に分類されるようだが、実態は軍事を装った政治ドラマだ。クラウゼヴィッツは「戦争は外交の一形態」と述べたが、「軍事は政治のひとつの側面」なんだよ。

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