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2013年7月10日 (水)

ちょーへいせい

参議院選挙公示のニュースの中で各党首にインタビューしていたんだけど、
某左派絶滅目前党の党首が憲法改正論議に絡んで「徴兵制につながりかねない憲法改正反対」とのたまっていた。

いまさら某党の世迷い言をまともに聞く気にもなれないが、まともな自衛官が徴兵制を望んでいるとはとても思えない。純軍事的には、徴兵制を実施するメリットはほとんどないと考えていいだろう。かつてのような「小銃の扱いさえ叩き込めば兵隊として事足りる」時代はとっくに過去のものになった。

最小戦術単位は、時代が下るごとに小さくなる傾向にある。現代のもっとも先進的な軍隊においては、最小戦術単位がこれ以上分割できない限界に達した。つまり、ひとりひとりの兵士が完結した戦術単位になっているのだ。アメリカ陸軍は、この流れを「フットボール型からサッカー型へ」と表現した。アメリカではわかりやすいたとえだろうが、日本ではちょっとわかりづらい。「野球型からサッカー型」と言い換えたほうがわかりやすいかもしれない。これまでのようにチームの中での各自の役割をきっちりこなすというよりは、全体の流れの中で自分の立場をその都度判断してほかの指示を待つことなく自律的に行動することが求められる。こういう軍隊では、兵士ひとりひとりがかつての小隊長や中隊長と同等の戦術眼と決断力を備える必要がある。徴兵制により強制的に軍隊に放り込まれた受け身な兵士にはこういう芸当は不可能だろう。

西側諸国で徴兵制をとっている国は多くない。有名なのは韓国とイスラエルだろうが、この両国は選抜徴兵制ではなく、適齢の男子(男女)全員に軍隊生活を義務づけた国民皆兵制を採用している。かつての日本でもっとも軍国主義がはびこった時代においても完全国民皆兵制度を採用していたことはない。
韓国とイスラエルは、戦時状態が長年続いている中で、国防中心の国家建設をするために国民全員に軍隊生活を経験させるという政治的な要求があったのだろう。

徴兵制の可否に関する議論は完全に政治的なもので、純軍事的には結論は決まっていて議論する意味はない。それをあえて議題にのせようとするのは、単に無知なのかそれとも何らかの思惑があるのか。まあほとんどは無知なだけだろうけど。某党首も含めてね。

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