« 第三次海軍軍備充実計画 | トップページ | 空母なのか護衛艦なのか »

2013年12月18日 (水)

2013年12月に咲いた桜と中期防

年末の人事異動は小幅も小幅。将に限って言えば1名勇退、1名昇進。来年3月頃の年度末にまとめて、ということになるんだろうか。

12月18日付
塩崎敏譽 (防大24期) 第7師団長>退職
太田牧哉 (防大26期) 北部方面総監部幕僚長 (陸将補) >第7師団長

以上。

現統幕長の岩崎空将は年明けに就任2年を迎える(2012年1月31日任)。
そろそろ後任が取りざたされる時期だが、今年度末くらいの交代だとするとほぼ唯一の候補は河野克俊海幕長(防大21期)だろう。

さて、今日(というか日付が変わって昨日)新しい中期防が閣議了承された。
大きく報道されていたのが水陸両用車の採用と新装備を運用する水陸機動団の創設。とは言え、AAV7の採用はもう内定していて正式決定を待つばかりだったので(なにしろ、海自輸送艦おおすみ級にAAV7を搭載するための改修はすでに予算措置済みだ)、特に目新しいニュースではなかった。

そのほかにはイージス艦を2隻追加して8隻にすると報じられている。とは言え、現在配備されているミサイル護衛艦8隻のうち非イージス艦である"はたかぜ"級2隻はあと10年くらいで更新時期を迎える。それをイージス艦で代替するというのはごく自然な成り行きであろう。

それからMV-22オスプレイやRQ-4グローバルホークの採用も報じられた。オスプレイの日本への売り込みがあるのは周知の事実だし、無人機の採用にいたっては「ようやく」の思いが強い。候補機種として RQ-4 が挙げられていると聞いて、いかにも日本的な高機能機種好みの選択に「やっぱり」と思う一方で「芸がないなあ」とも思った。

要するに今回報道されている事項はすべて予測の範囲内でしかない。
むしろ重要なのは、民主党政権時代に決まった潜水艦戦力の22隻化(現在16隻)。イージス艦増強のように目立つ変更ではないが、実際には海自戦力のもっとも本質的な強化と言えるだろう。
新中期防では、潜水艦隻数の増加にあわせて現在の5個隊を6個隊に増やすとしているが、これについて三十一はひとこと言いたい。
水上艦と違って潜水艦は単独行動が原則であり、行動命令は潜水艦隊司令部から各潜水艦に直接出る。潜水艦隊司令部と各潜水艦の間には潜水隊群司令部、潜水隊司令部と結節点がふたつ介在するが、実際の命令はこれらの司令部を素通りする。ではこれらの存在意義は何だろう。
かつて大戦中の日本海軍は、現在の潜水隊群に該当する潜水戦隊司令部の下に置かれていた潜水隊を「無用有害なもの」と判定して戦争末期には潜水隊を基本的に廃止し、潜水戦隊司令部に10隻ほどの潜水艦を直接配置して指揮することにした(当時は作戦方面ごとに潜水戦隊を配属していたので、現在の指揮系統とは少し異なる)。
現在の海上自衛隊では、潜水艦隊司令部の下に2個潜水隊群(呉・横須賀)を置き、それぞれ2~3個潜水隊がそのさらに下に配属され、各潜水隊には2~3隻の潜水艦が配属されている、という構造になっている。整備補給管理の観点から、潜水隊群司令部にはそれなりの存在意義があるだろう。しかし潜水隊は必要か?
呉と横須賀にそれぞれ潜水隊群司令部を置き、その下に10~12隻の潜水艦を直接配属すればいいのではないだろうか。問題があるとすると、5~6個潜水隊司令のポストがなくなるということかな。

|

« 第三次海軍軍備充実計画 | トップページ | 空母なのか護衛艦なのか »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/196234/58775087

この記事へのトラックバック一覧です: 2013年12月に咲いた桜と中期防:

« 第三次海軍軍備充実計画 | トップページ | 空母なのか護衛艦なのか »