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2014年1月25日 (土)

「皇帝フリードリッヒ二世の生涯」

書店で見かけた瞬間に上下巻ともあわせて購入。年末の一週間で上巻を、年始の一週間で下巻を読み終える。

歴史上、著名な「フリードリヒ2世」は二人いる。ひとりは18世紀プロイセンのいわゆる「フリードリヒ大王」で、ミリタリーな人々にはもっぱらこちらのほ うが有名だろう。そしてもうひとりが、本書の主人公である13世紀の神聖ローマ皇帝だ。 フリードリヒ2世が属するシュタウフェン朝は中世ドイツ帝国における帝権のひとつの頂点をなした時代で、特に祖父にあたるフリードリヒ1世(バルバロッ サ)は有名だ。かのヒトラーは「偉大なドイツ」の象徴として「フリードリヒ大王」と「バルバロッサ」の両フリードリヒを崇拝していたと伝えられる。 だが「中世騎士の模範」とされたバルバロッサに対して、その孫である本書の主人公フリードリヒ2世は「最初のルネサンス人」と呼ばれる現代性を持ち合わせ る一方で同時代人からは謎めいた存在としておそられられた。

そうした矛盾を秘めた人格が著者の興味をひいたんだろう。
この著者の本を読むたびに思うのだが、人物に対する好悪がはっきりしていてわかりやすいけれど、あくまでそれは著者の評価でしかない。影響力のある著者だけに読んだ人が鵜呑みにするのが怖いなあ。
それから、著者が主人公のことを高く評価しているのはものすごく伝わってくるが、主人公自身の肉声がほとんど聞こえてこない。800年前の人間に向かって無茶ゆーなと言われそうだが、どうしても主人公に感情移入できない。フリードリッヒに対して以前からわりと興味があった三十一であってもそうなんだから、この本で初めてフリードリッヒを知った読者はどう思うかな。

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