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2014年10月23日 (木)

グリーン、グリーン。

前夜は松山に宿泊したのだが、夜中に強い雨が降っていた。
朝にはやむらしいがその日の午後はまた雨という予報。移動そのものにそれほど影響が出るとは思えないが、高知に泊まって土佐電鉄改め「とさでん交通」を乗り歩こうという計画は再検討されることになった。少々の雨ならともかく、もし大雨にでもなったら街歩きは大変だ。普段ならそうでもないのだが、荷物を少なくするためにチャチな折りたたみ傘しか持っていない。どちらにしろ、四国にはもう一度来なくてはいけないだろう。高知はやめて、宿を高松にすることにする。それには別の理由もあるのだが、それはまたいずれ。
翌日の天気予報をにらみ、ホテルの空き状況をにらみ、時刻表をにらんでどのホテルを予約するか決断する過程はなかなか悩ましい。毎晩、ホテルで悩み苦しんでいる。

朝になってしまえば、多少の選択肢はあるにしても基本的には昨日に決めた計画を実行するだけ。松山駅の窓口でグリーン車の席を指定してもらう。ついでに、席指定が自販機でできないか聞いてみたところ、「有価証券でないので」という理由で窓口でないとできないという。理由になってないような気がするが、できないというのはそうなのだろう。四国島内の特急は接続がわりとシビア(待ち時間が少ないので便利ではあるのだが)で、直前に窓口に行って席をとってもらうのは難しいことがある。自販機でできれば早いのだが、と思っていたのだがやはり無理か。無理だろうとは思っていたけどね。
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なにはともあれ、実は人生初の特急グリーン車体験だ。ぶるじょわw。
ああ、このシートはさすがにいいなあ。ちょっと感動したのは二人がけの席の真ん中の肘掛けが見たこともないくらい幅広だったこと。隣の人と肘掛けを取り合わなくて済む。2000系のグリーン車は半室で横1+2人がけが6列、定員は18人だがそこに座ったのは三十一ひとり。個室状態だ。前夜泊まったホテルの部屋よりずっと広い。

乗った列車は宇和島行きの「宇和海5号」。途中、伊予大洲までは昨日乗車済み。その先、宇和島までの区間は大きな地図を見ると海岸沿いを走っているようだがほとんど山の中で海が見えるのはわずかだ。見えるのは海よりもミカンのほうが多い。まだちょっと時期が早いのかな。
宇和島で予土線に乗り換える。乗換時間が9分しかなく、駅舎の外には出られなかった。ホームで待っていた列車は「海洋堂ホビー号」のひとつではあるがマスコミで報道されていた0系モドキではなかった。
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今回、時刻表を見直して改めて思ったのだが、これまで予土線は東京から遠く、しかもずっと山の中なので乗り通すのは大変だろうと思っていたのに、全線を乗り通しても2時間余りで済んでしまうことがわかってちょっと拍子抜けした。三十一の感覚がおかしいのかな。北海道だと3時間4時間がざらにあるので慣らされてしまったのかもしれない。
北宇和島で予讃線から離れて予土線に入っていくが、しばらくは住宅地の中を走る。このあたりに駅がひとつあってもいいんじゃないかと思ったが、次の駅になる務田まで6キロあまりある。思ったよりも家が多くて、ちょっとした近郊地帯という印象だが、やがて勾配がきつくなりトンネルをくぐったところに務田駅がある。あとで知ったのだが、このトンネルが宇和島側と高知側の分水嶺だったらしい。峠を超えたところはちょっとした盆地になっていて、水田がひろがっている。両側に山、真ん中に川、川をはさんで水田があり、山裾に住宅と道路、そして鉄道が通るという日本中どこでも見かける風景。川とともに県境を超えて高知県に。本流と合流したところが江川崎になる。本流の川は四万十川と呼ばれているそうだ。
江川崎では観光客がカメラを抱えて待ち構えていた。わいわい騒ぎながら乗り込んできて写真をとりまくり、そのまま降りていった。まあこういう観光客も必要なんだろう。三十一はああはなりたくないけれど。行き違いになった列車は例の新幹線モドキ車両だった。ああ、やっぱりあの先頭部分はハリボテなのね。鉄板を組み合わせて取り付けてるだけで中身はスカスカなのがよくわかった。
宇和島から江川崎まで開通したのは昭和28年、その先終点の若井までの開通は昭和49年。この先は比較的新しい路線で、概略四万十川にそって走るが、川の蛇行には必ずしも忠実に従わず、トンネルや鉄橋で直線的に抜けてしまう箇所も多い。ぼんやり川を眺めていてふと気づいたのだが、列車も川も高知県側にむかって走っているはずなのに列車の走る方向と川の流れる方向が逆なのである。一部こういう現象になっている個所はそんなに珍しくないが、地図で調べてみるとこの先終点の若井や窪川あたりまでずっとこんな状態らしい。窪川と太平洋の間はほんの10キロくらいしかないのだが、ちょっとした山地にはばまれて西に大きく迂回し、江川崎付近から南下して中村で太平洋に注いでいる。確かにこの風景は見飽きない。川を眺めているあいだに時間があっという間に過ぎ、気がついたら川奥信号場にさしかかっていた。土佐くろしお鉄道線と合流して若井、さらに窪川へ。

窪川で高知行きの特急に乗り換える。わずかな時間で座席指定をしてもらう。また個室状態でした。特に要望しなかったので山側の一人がけが指定されたのだが、海が見えると海側に席を移って写真をとってみた。今度は待ち構えていたのでちょっとはマシな写真がとれた。安和付近で砂浜の上に高架橋が通っていてそこを列車が走っている写真はけっこうよく見ると思うが、その同じ個所で列車のほうから海をとった写真がこれ。
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洲埼を過ぎると内陸に入るのでもう海は見えない。伊野からは「とさでん交通」(土佐電鉄から社名変更)が並行して走る。高知でいったん終点となる。向いのホームには乗り継ぎとなる「南風」が待っている。
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そのまま乗り継いで高松に向かってもいいのだが、時間はすでに昼過ぎ。昼食をとれるところを探すために街に出よう。雲は多いが、そんなに怪しい天気というわけではない。予報は外れたかな。土佐電で駅前から行けるところまで行ってみよう。途中でよさそうなところがあれば降りればいいし、どうしても見つからなければ駅のファストフードでもいい。車内から見ていると、はりまや橋付近がやはり中心街らしい。いったん終点の桟橋通五丁目停留所まで行ってみる。
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はりまや橋まで戻って降車。周辺をうろついて、適当な店に入り定食を食べる。食べ終わって店を出たら雨が降っていた。予報が当たったよ。
一日乗車券を買ってあるので一番近い停留所から駅に戻ればいい、と思ったものの、さてどこが一番近いんだろう。距離的に近くても交差点を渡らなくては行けない停留所だとやはり雨に濡れてしまう。こういうときに土地勘がないと困るなあ。こういうことがあるから天気が気になるんだよ。気にしていながらはまってしまうのは愚かな所業だ。

なんとか駅までたどりつき、高松に向かう特急のきっぷを入手して待合所で時間まで待つ。このとき、荷物をコインロッカーに預けてあったことを思い出して慌てて取り出す。危うく荷物を高知に置いてくるところでした。
さすがに今度の列車では個室状態ではなかった。3人くらい乗ってました。まあ席はほとんど選び放題ではあるけれど。大歩危渓谷と小歩危渓谷は列車の中からはそれぞれ左右に見えるので、席を移りながら渓谷を見下ろす。
「南風」は岡山に向かってしまうので宇多津で乗り捨て、快速に乗りついで高松へ。

10月22日の旅程:
松山(0808)→宇和島(0930) 1055D
宇和島(0939)→窪川(1149) 6818D
窪川(1157)→高知(1304) 2074D
高知駅前→桟橋通五丁目 とさでん交通桟橋線
桟橋通五丁目→はりまや橋 とさでん交通桟橋線
蓮池街通→高知駅前 とさでん交通桟橋線
高知(1513)→宇多津(1703) 60D
宇多津(1708)→高松(1732) 154M

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