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2014年12月12日 (金)

「地域のなかの軍隊3・中部:列島中央の軍事拠点」

三陸鉄道北リアス線の列車のことを「電車」と呼ぶのは、さすがに諦めとともに受け入れた三十一だが、これだけは指摘せざるを得ない。

(p.153)
敦賀に到着した部隊は、(略)敦賀駅から電車でそれぞれの衛戍地に帰還した。

昭和9年の出来事の記述である。

昭和9年に!

敦賀駅から!

電車で?

ちなみに敦賀駅を通る北陸本線が敦賀まで電化されたのは戦後の昭和32年、敦賀以遠は昭和37年に北陸トンネルの開通にともなって。敦賀から分岐する小浜線が電化されたのは平成15年で10年ちょっと前だ。

いや、わかってるんだよ。
普段使っている言葉を不用意にそのまま使ってしまったケアレスミスでしかないということはね。専門家でもない歴史学者のちょっとした用語の間違いをあげつらうのは大人気ないというのも一理ある。
しかし、仮にも学問で食っている人間がたとえ一般向けの著作とはいえ、用語を不正確に使用するのはいかがなものか。特に、「大東亜戦争」や「太平洋戦争」といった呼び方を否定して「『アジア・太平洋戦争』と呼ぶべきだ」と主張するような御仁であれば、他の言葉についてももっと敏感であるべきだろう。

このままで終わるのもどうかと思うので、いちおう全体の感想も記しておこう。

分量の問題もあるだろうが、全体に食い足りない印象はいなめない。また一部の章では著者のほうにある種のバイアスがかかっているように感じた。もっとも、食い足りない部分についてはこれから配本される予定の「基礎知識編」でカバーされるのかもしれない。

# 今回の記事は言葉の使い方にいつもよりずっと気をつかいました。

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