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2016年1月 8日 (金)

落ち穂拾い

昨年12月1日に、空幕長の交代を含む割と大きな異動があったのだが、それから年末までの間に局地的な異動がいくつか見られた。

まず4日に、教範がロシアに渡されていた事案に関連して、陸自富士学校長が陸幕付に異動となった。最終的に22日に本人は退職し、後任が発令された。

渡部博幸 (国学院大/防大26期相当)・陸自富士学校長(4日 陸幕付)>退職
徳田秀久(防大27期)・第5旅団長(将補から昇任)>陸自富士学校長

それから18日に陸自補給統制本部長が交代している。在任2年以上になるので交代自体は不思議ではないが、なぜこの時期なのかはわからない。

田口義則(東京学芸大/防大25期相当)・陸自補給統制本部長>退職
江口直也(防大26期)・陸自関東補給処長>陸自補給統制本部長
金丸章彦(防大27期)・西方幕僚長(将補から昇任)>陸自関東補給処長

さて教範流出事案だが、報道によると2013年5月に泉一成元陸将(2009年退職、東部方面総監)がロシアの駐在武官に普通科教範などを渡していたことが2015年になって発覚した。渡部元陸将は当時陸自富士学校の普通科部長(2012年3月から2014年8月)で、かつて泉元陸将の部下(2008年8月から2009年7月に泉元陸将が退職するまで、東部方面総監部防衛部長)だった関係から教範の調達を依頼されたものとされる。

教範の収集と比較研究はどこの国でもやっていることで、自衛隊の側もいろんな手段を用いて集めていることだろう。ことにロシア軍の教範は重要だ。しかし教範自体の秘密指定は実はそれほど高くないのが一般的だ。毎年毎年、新たに入隊してくる隊員を教育するためのいわば「教科書」だから秘密指定を高くしてアクセスしにくくしてしまっては本末転倒だ。
不思議に思ったのは、退職してすでに5年以上経った、身分上は民間人の(守秘義務はあるが)元陸将がどういう立場でロシア軍関係者と接触していたのだろう。単にかつての知り合いから頼まれたというような単純な構図ではあるまい。
うがった見方をすれば、こちらから教範などの情報(家電などの物品も渡していたらしいが)を与えたからには、当然なんらかの見返りがあったはずだ。例えば、実際には大した秘密とはいえない教範をエサにしてより重要な情報を相手側から引き出そうとした、という構図も考えられなくもない。もちろん、ろくな情報もとれずにまんまと教範をとられてしまったというケースも考えられるのだが。

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