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2016年10月 1日 (土)

お米のくにの人だもの

一日おいて今度は北へ向かう。
何度も書いているのでもううんざりしている人もいるかもしれないが、JR東日本の週末パスとか三連休パスはコストパフォーマンスも高く対応している民鉄も多くて、わりとよく使っているのだけれどひとつだけどうしても気に入らないのが、前日までに購入しておかなくてはいけないこと。当日になっておもいつきで旅行するような貧乏旅客は相手にしていないということだろうか。三十一の経験でも、金曜日に週末パスを買ったのはいいがその日の夜に会社から電話がかかってきて、土曜日の出発が予定より遅くなったということがあった。せっかくのきっぷをふいにしないで済んだだけ幸いだ。今回は夏休みのなかの二日間でさすがにそんなことはあり得ないはずなのでしっかりした予定を決めていない状態ではあったけれど週末パスを買うことにした。

今回の目標は、週末パスを使って行ける一番遠い地域、つまり羽越本線と奥羽本線をつなぐ非電化路線だ。具体的には陸羽西線と米坂線ということになる。計画のポイントは、奥羽本線、陸羽西線、羽越本線、米坂線で囲まれた四角形の路線をどちらむきに回って、どこで宿営するかだ。具体的に調べてみたところ、幸いにも新庄でも酒田でも宿は確保できそうだ。それから、羽越本線と、奥羽本線のうち山形以南はすでに乗車済みなのでこの区間はやむを得なければ夜間にかかってもいい。こうした条件を組み込んでプランは決定。いちまつの不安は出発日の朝が早いこと。いっぽうで荷造りはつい昨日までの荷物の内容にプラスアルファして、日程が短い分着替えなどを減らした以外はほぼ同じ内容になったのでスムーズに進んだ。特にPCの付属品関係はおよそ半減。5日間使わずにすんだものが1泊で必要になるとは思えない。

一応想定していた時間に起きて、BSで朝ドラの最終回を観てから家を出る。
上野で新幹線の特急券を買ったのだが、窓際が満席だったので通路側になってしまった。しょうがないか、と席を確保して出発までどうやって時間を潰そうかと考えながらぼんやりと今買ったきっぷの券面をながめていて気づいた。これは接続にずいぶん余裕があるなあ。そういえば、昨日計画をたてたときには往きの新幹線にはかなり余裕を見ておいたはずだ。次の列車でも間に合うんではないかと思って、みどりの窓口に戻って備え付けの時刻表を調べると、50分後の列車でも充分間に合うことがわかった。そこで変更のため窓口に並ぶ。特急券などのきっぷは使用前であれば1度だけ手数料なしで変更可能なことは意外に知られていない。ただし自動券売機ではできないので窓口に並ばなければいけない。区間は同じなので値段は変わらない。もし次の列車の窓際があいているなら変更してほしい、というと窓口氏は「難しいと思うけど」といいながら画面に向かって調べ始める。しかし三十一には勝算があった。今調べてもらっている列車は臨時列車なのだ。今は自動券売機で当日のきっぷが簡単に買えるので昔ほどではないが、毎日運転している定期列車よりも日によって運転されたりされなかったりする不定期列車のほうが空いているのは間違いない。さっき時刻表で見て今日が運転日であることは確認済み。見事窓際の席を確保して変更された特急券を手に入れる。ただ時間がさらに50分あいてしまったので駅構内のカフェで列車の時間を待つ。

時間になったのでホームに降りたところ、目的の乗車位置に並ぶ前に列車が入ってきて少し慌てる。E3系にも「つばさ」にもすでに乗車経験があるが「E3系のつばさ」に乗るのは初めてだ。福島までの東北新幹線はもうすっかりお馴染み。その間はPCで原稿書き。気づいたら福島駅から高架を降りて奥羽本線にはいってきていた。赤岩、板谷、峠、大沢とかつてのスイッチバック駅が続く。スイッチバックが続くくらいだからまわりの風景は山の中の峠超え。新幹線の近代的車両とアンマッチだ。山越えが終わって田んぼが広がると米沢盆地だ。

米沢駅で米坂線に乗り換える。JR西日本を代表するローカル線用ディーゼルカーがキハ120なら、JR東日本でそれにあたるのはキハ100系だろう。駅構内の端っこ、米坂線ホーム方面と書かれた案内に従っていくと、キハ100系がずらりと並んでいる。三十一が乗る列車は4番線ということなので、こっちだな。あれ、4両編成? と思いきや手前の2両は留置車両で、奥の2両が坂町行きということらしい。いったん、戻る方向に発車してそれから右にカーブしていく。これからしばらくは米沢盆地の中なので、田んぼの中を直線的に走っていく。勾配もほとんどない。しばらくはこんな感じなんだろうなあ。今泉でかつての長井線、いまは山形鉄道フラワー長井線と接続をとるために15分近く停車。高校生が何人か降りて行ったけど、中間試験には早いよね。おっと、今日は土曜日か。じゃあ部活かな。今泉を出たあたりから少しずつ山の気配がしてきた。すぐ横にはまだ田んぼが残っているが、これまでのようにその真ん中をつっきるのではなく、勾配に弱い鉄道はいまのうちにできるだけ高度を稼いでおこうと、里山のふもとにとりついて少しづつではあるが勾配を登っていく。手ノ子から一気に急な上り勾配となり、わずかに開けた小盆地にたどりつくと小国。
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ここでしばらく行き違い列車を待ちあわせ。待ち時間が27分と聞いて、普段ローカル線の列車に乗り慣れていないと思われる一家の父親が「なんでそんな長いの」と疑問を呈していた。プロのスジ屋がひくダイヤに文句をつけるくらいだからよほどの専門家なのかな。
小国駅に停車中の列車を後ろ側から写したもの。駅構内は意外に広い。
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小国はまだ山形県だが、すでに分水嶺を越えていて水系は日本海に向かう。米坂線も終点坂町にむかって勾配を下りながら新潟県に入る。駅名に「羽前」の代わりに「越後」を冠するようになってくる。線路がすっかり越後平野に出た越後下関で例の一家は降りて行き、坂町着。

さてこれから今夜の宿営地である酒田に向かうのだが、50分後の特急に乗るしか選択肢が無い。すぐに接続する下り列車は村上止まりだ。
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E129系は直流電車だ。つまりこの区間は直流電化区間だということを意味する。米坂線の起点である米沢の前後は交流電化だが、終点の坂町は直流電化だから、もし米坂線を電化するとなるとどこかにデッドセクションを設けなくてはいけなくなるのだが、近いうちに米坂線が電化される心配をする必要はないだろう。
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坂町駅に進入する特急「いなほ」はE653系に置き換えられて、485系は「いなほ」の運用から離脱した。「フレッシュひたち」に使用されていたころに乗車したことがあるが、地元の古い知り合いと思わぬ場所で出会った気分。

自由席だが海側窓際を確保できた。このあたりは新潟県と山形県の県境、鼠ヶ関が置かれたところで古来交通の要衝であると同時にネックでもあった。手前の海岸には岩がごろごろしており、その向こうには粟島が見える。とりあえずファインダーを見ないで撮った写真のうちいくつかはまともそうに見えた。
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鶴岡で、遅れていた陸羽東線との接続をとったため4分遅れとなる。
酒田のホテルは駅の近くでいろんな作業の様子がよく見えるが、食事がとれる場所がほとんどないのが残念。

今日の旅程:
上野(0954) → 米沢(1155) 8177B/8177M
米沢(1216) → 坂町(1449) 1131D
坂町(1539) → 酒田(1711+4=1715) 2007M

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