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2017年9月29日 (金)

みんなのよい旅プロジェクト

本日は雨。
三十一の旅行はかなり行き当たりばったりなのだが、旅程に大きく影響する要素がいくつかある。まずはホテルが確保できるかどうかだが、それに次ぐのが天気だ。鉄道旅行なら天気はあまり関係ないのではと思われるかもしれないが、荷物を背負いながらカメラを抱えて駅前をうろうろしたりするので、雨に降られると難渋する。せめて小雨であればまだ許容できるのだが、雨がひどくなると窓から車外を見るのにも支障が出るし最悪はダイヤが乱れたりする。なので三十一はホテルではこの先の天気予報と日出日没時刻をにらみながら、ああでもないこうでもないと日程に悩むのが常なのだ。

ところが今日の雨は工夫でどうにかなりそうもない。富山県の今日の降水確率はほぼ午前中いっぱい100%。今日乗る予定の区間を最初のほうにまわしておけばよかったのかもしれないが、そうするためにはここ数日間の旅程をすっかり入れ換えなくてはならなくなるが、今となってはそんなことは無理。もう済んでしまったことはどうにもならないので、雨の中をまわる覚悟を決める。幸いなことに今日の予定では一昨日の武生のように歩いて乗り継ぐようなことはないし、基本的には高岡を中心に往復するだけなので荷物の大半は高岡駅のコインロッカーに預けておけばいい。
昨日ほどではないが今朝も早起き。ホテルから駅まではペデストリアンデッキがつながっていて雨に濡れることはない。万葉線ホームの横にあるコインロッカーにほとんどの荷物を預け、カメラや小物類だけを持つ。
まずは城端線を往復する。今では少し珍しいともいえる、一昔前まではあちこちで見かけたキハ47ディーゼルカーの二両編成。全身オレンジの首都圏色だが、これはリバイバル塗装だろう。二両という「長大」編成なのでいずれ通学する高校生が大量に乗り込んで来ることが想定されるが、いまはまだ少し早いのか、それほど混雑していない。クロスシートの隅っこに席をとる。この時点で自分のスペースを確保しておかないとこの先が大変だ。そうこうしているうちに、富山方面からやってきた列車から高校生が一斉に乗り換えてきて車内は一気に混雑する。危ないところだった。定時に発車するとすぐに旧北陸本線から左に離れて南下する。3分で新高岡。北陸新幹線への乗り継ぎ駅だがビジネス客はそれほど多くないようだ。むしろここから乗り込んでくる高校生が意外に多かった。たまたま近くに駅ができたから、通学にも使おうということかな。駅前には大きなロータリーと駐車場、それとアクの強い女社長で有名なチェーンホテル。新幹線をはさんで反対側の市街地方面には新旧いりまじった住宅が建ち並んでいた。こっちは新幹線にあわせて新規開発されたようには見えない。
新高岡を出ると富山平野の西端を淡々と南下する。二塚を出るともはや使われなくなった工場引き込み線が離れていく。砺波と福野に高校があるらしく、それぞれの駅で高校生がまとめて降りていく。砺波には複数の高校があるようだ。どうでもいいが、あのライトグレーのセーラー服は吹雪のときは視認性が低くて危険ではないかなどと余計なことを考える。軍用機のロービジ塗装じゃあるまいし、だいいちあれは夏服だ。終点の城端到着。
城端駅舎は瓦葺きの重厚な外観。
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相対式ホームだが、もっぱら駅舎側のホームを使っているのだろう。しかし向かい側のホームもきれいに維持されていてまったく使われていないようには見えない。
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折り返しの列車は8時半過ぎなのでもちろんもう高校生は乗ってこない。好きな席を選び放題だが、とにかくまわりは田園地帯だし天気は悪いしで、どの席がいいというほどの決めてがない。相変わらず雨は降っているが、まったく見通しがきかないというほどではない。少なくとも数キロは視程があるようで、とりあえず水平線上の景色までは視界が効いていて特に閉塞感は感じない。しかしその上を見るともう一面の雲に覆われていて、右を見ても左を見ても遠景にあるはずの山はまったくみえない、という絶妙な視界。二塚まで戻ってくると、先ほど見た引き込み線の線路の撤去工事が行われていた。高岡に定時着。あいの風とやま鉄道のホームを越えて反対側にある氷見線ホームへ。一両編成だが車内は空いている。こちらでは意図して右側に座る。右に海が見えるはずなのだ。天気がよければ雨晴海岸から立山連峰が見えることがあるということだが、今日は無理だろう。列車はキハ40の一両編成。「忍者ハットリくん」のラッピング車両だ。富山県は藤子不二雄の出身地だからということらしいのだが、塗装だけならともかく車内アナウンスをハットリくんにやらせるのはやめてほしい。内容が頭に入ってこないじゃないか。能町で貨物線を分岐する。工場引き込み線でもなく氷見線の支線でもなく、れっきとした新湊線という固有の線路名称をもつJR貨物の第一種路線だ。伏木駅の手前でも貨物線が並行する。こちらは工場の専用線のようで、しかも使われていないらしい。
越中国分を出ると富山湾沿いに出る。さっきも書いたとおり、天気がよければ遠く立山連峰まで見渡せるということだが、今日はとてもとても。大きな波が岩に砕けてまるで映画のオープニングのようだ。たまたま撮ったものだが、「男岩」という名所らしい。
Ameharashiinrains
雨晴駅を出ると海岸と並行して走ることは変わりないが少し離れて、海は見えるが波打ち際までは見えなくなる。公園や松林越しに海を見ることなり、そのまま終点氷見に到着。氷見ではかなり強い雨になっており、駅前に出てみたものの、屋根のあるところからかろうじて駅舎を撮る。
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駅の入り口には農協のノボリが。
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JAが展開している「みんなのよい食プロジェクト」をご存じだろうか。実はもう数年前だが、たまたま必要があって某所に電話をした際の保留音が「みんなのよい食プロジェクト」だった。検索すると音源が出てくるので万一興味のある人は聞いてみるとよかろう。自分はこれを多分10回以上聞かされた。切るわけにもいかないし、いつ電話の相手が戻ってくるかもわからないので聞き続けるしかなかった。電話のあと、検索して出てきたのがこのノボリのキャラクターだ。あまり知られていないだろうが三十一にとってはとにかくインパクト大だった。

閑話休題。
構内に戻って「ハットリくん」の写真を撮って乗り込む。
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ちょっとゆっくりしている間に海側のクロスシートに空きがなくなってしまったのでロングシートに座る。高岡に折り返す列車は雨の中順調に走っていたのだが、伏木駅で中学生の団体が乗り込んできた。乗り慣れていない様から高校生ではあり得ない。一両編成の列車の中はたちまち制服姿の中学生でいっぱいになり、それでもまだホームに乗り切れない中学生が待っているようで「詰めろ詰めろ」「座れるやつは座ってスペースを作れ」という声が響く。どうにか全員乗り込んで4分遅れで発車。終点高岡に到着したときには1分遅れにまで回復していたが今度は列車を降りる中学生、階段をのぼる中学生、改札を出る中学生が邪魔をする。

あわてて改札を出て万葉線に乗り換える。万葉線の高岡駅は駅の地平部分に取り込まれて乗り換えは便利だ。万葉線といえば赤い低床電車がまず思い浮かぶが三十一を待っていたのは古典的な路面電車。駅を出ると駅前通りの併用軌道を行く。このあたりは単線で、電停ごとにスプリングポイントによる交換設備がある。これは定時運行という点ではあまり望ましくないのではないかなあ。複線にするかさもなくば専用軌道にできればいいのだが。右折して大通りに出るとしばらく複線が続くようだ。このあたり、右手に高岡城があるはずだが1ブロック隔てているのでそれらしい緑が見えるだけ。それから電車は延々と直進して郊外に向かう。だいぶ郊外の趣が出てきたあたりで米島口。ここには万葉線の本社と車庫があるのだが、看板がなければそれとはわからない質素な本社社屋だ。
Manyosenoffices
米島口を出るとこれまで走ってきた大通りを右に外れて専用軌道に入る。そしてすぐ築堤をよじ登って氷見線と新湊線をオーバークロスする。やがて庄川を渡ると新湊の市街地に入り、さらに市街地を抜けると今度は工業地帯に入る。終点のひとつ手前が海王丸駅で保存されている海王丸への最寄り駅らしい。そして終点の越ノ潟。駅自体は無人だがすぐ先に新湊港口を横断する渡し船の乗り場がある。渡し船は無料ということだが、三十一はそのまま折り返す。
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高岡までもどってあいの風とやま鉄道で富山まで出、一番早い新幹線で帰京。

本日の旅程:
高岡 (0705) → 城端 (0801) 329D
城端 (0838) → 高岡 (0931) 332D
高岡 (0943) → 氷見 (1013) 535D
氷見 (1022) → 高岡 (1053+1=1054) 534D
高岡駅 (1100) → 越ノ潟 (1149) 万葉線
越ノ潟 (1152) → 高岡駅 (1239) 万葉線
高岡 (1248) → 富山 (1309) 439M
富山 (1319+5=1324) → 上野 (1546) 564E

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