フジサン麓に王蟲哭く
春の18きっぷ通用期間最後の週末は富士急行。
昨日はマンションの防火設備と下水の点検があり家を空けられなかった。
今日は統一地方選挙だがすでに期日前投票を済ませてあるので心置きなく出撃する。
これまで飯田線や小海線に日帰りで出かけてきたという実績があるので、高をくくってよく調べもせずに適当に家を出たら思いの外接続が悪くて難儀した。しかし日がある内に充分往復できている。
東京から快速と普通列車を乗り継いで大月へ。ここまでの道行きは何度も往復しているので読書したり目が疲れたらしばらく寝たりして過ごす。ちょうど昼過ぎに大月着。
JRの駅舎を出て隣の富士急の駅舎へ。道路からはフジサン特急と、もと京王らしい普通電車がよく見える。
はじめの心づもりでは普通電車で往復するつもりだったのだが、ちょうどよい時間帯の電車がなかったので特急料金400円ナリを払ってもと小田急20000系 RSE を譲受したフジサン特急に乗り込む。もちろん青春18きっぷは使えないが、Suica が使えるのでそのまま乗車。
富士急は単線電化だが、大月からは桂川の河谷に沿って富士吉田に向かう。地図ではそれほどでもなさそうに見えるのだが、実際に乗ってみるとかなり勾配が厳しい。カーブもきつい。これでは速度が出るまい。
日曜と言うことで観光客が多いが、その中でも大きな荷物をかかえた海外からと思しき旅客が目立つ。駅を通過するごとに駅員がホームで必ず手を振っているのが目につくが、観光以外に生き残る術をもたない地方私鉄としてはこうした施策を積み重ねるしかないのだろう。富士吉田駅が「富士山駅」と改名されたのを知ったときに三十一は憤慨したものだが、しょせん部外者のたわごとだ。
やがて頭上を横切る大きな構造物。リニア実験線あらため未来の営業線だ。もちろん下から線路が見えるわけないが、気になったのは真下に家屋などの建物が建っていること。磁場はしっかりシールドされているのだろう。
都留文科大学前駅で数人の旅客が乗ってくる。ここから河口湖までは特急料金が半額ということで、ある程度は通勤通学需要に応じているらしい。三十一の隣の席にも学生(たぶん)が座った。さらにしばらく行くと左前方に富士山が見えてくる。方角的には線路はおおむね富士山に向かって走っているので、線路が左右に振れるごとに富士山が右に見えたり左に見えたりするのだろう。
右手から線路が近づいてきて合流すると富士山駅。ここで旅客が半分くらい降りたようだ。スイッチバックして残り2駅、河口湖に向かう。後ろ向きのまま河口湖に到着。留置線にJRのE353系とE257系が停車しているのが目につく。
駅前に出てみると、観光バスに乗り換える旅客でごった返している。有人窓口はきっぷを求める客で長蛇の列。どうしたものかと思ったが、自動券売機は空いているようなので旅客の群れをこぎ分けて帰りの特急券だけをまず購入。そう、帰りも時間帯的に特急で帰らざるを得なかったのだ。
その帰りの列車までは約30分。その間にせっかくなので富士山の写真を撮っておこう。駅の出口は富士山の反対側なので、裏側に出る道がないかと少し歩いてみたのだが、結局は駅前の駐車場と線路ごしに撮影することにした。全体にガスっていてコントラストが弱くわかりづらいかもしれないが。
そのままフジサン特急で大月に折り返して帰京。これで山梨県内の全鉄道を乗車した。
今日の旅程:
神田(1007)→高尾(1104) 1071T
高尾(1139)→大月(1218) 537M
大月(1246)→河口湖(1335) 703レ
河口湖(1403)→大月(1450) 708レ
大月(1528)→御茶ノ水(1719) 1652M/1652T
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