2017年4月 2日 (日)

「この世界の片隅に」

今さらながら観てきました。

公式HP

戦前から戦中(戦後すぐ)の呉の光景がふんだんに登場する。
「ああ、これと同じ構図の写真があるわ」という場面もしばしば。

戦時中の普通の生活の様子が淡々と描写されているが、その中でもやはり戦争の厳しさがところどころにちりばめられる。

いい映画だということは間違いない。
ただし、終盤の展開はもう少し違った形でもよかったと思う。

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2016年2月14日 (日)

「火星の人」/「オデッセイ」

この週末に映画を見に行こうと思っていたのだが、春の嵐が吹き荒れて出かけるのに躊躇してしまった。まだ風は強いようだが雨はやんだので思い切って出撃。

原作はハヤカワ文庫から出たときにすぐ買って、わりと早いうちに楽しく読み終えた。その後、原語版を Kindle で読み続けていて、そちらも読み終えたら感想を書こうと思っていたのだが、読み終える前に映画が公開されてしまった。
原作のあとがきで「映画化進行中」という情報を得たときには、正直言って不安しかなかった。この内容を映画の長さに収めるのは無理だろうと思ったのだ。もし無理やり詰め込もうとすると、似ても似つかない内容になってしまうだろう。この小説の真髄であるハードさが影を潜め、エンターテインメントが前面に出てしまっては台無しだ。

結論として、映画ではいくつかキーになるエピソードが省略されていたがストーリーのアウトラインは原作をほぼ踏襲していたようである。中国のロケットが救援用に使用されるようになった経緯と、火星と地球の連絡手段になっていたパスファインダーを壊してしまうくだりが省略されていた。それでも全体的に駆け足になってしまっている印象はぬぐえない。上映館を調べているときに目に入った感想に「わざわざ中国の力を借りなくてもいいのに」というのがあったが、そもそも現代の宇宙開発における中国の存在感の大きさを認識していない(ちなみに原作にも日本はまったく出てこない)のだろうけど、重力カタパルトのために地球近傍をフライバイする宇宙船エルメスに補給品を届けるためには並みのロケットではその速度に追いつけないということが映画の中でちゃんと説明されていないのが大きな原因のひとつだろう。とにかくこうした説明がされずに派手なエピソードをつぎはぎにした感が否めない。そういう意味では不安は的中したわけだ。三十一は原作を読んでいるから主人公やその他の登場人物のそれぞれの行動の理由づけがわかるが、予備知識なしに映画だけ見た人には消化不良だったのではなかろうか。

個人的には、テレビシリーズなどで十分時間を使ってドラマ化してほしい。特撮は多少チャチでもいいからさ。

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2014年12月19日 (金)

「インターステラー」

http://wwws.warnerbros.co.jp/interstellar/

上映スケジュールを調べようとして初めて3時間近く(169分)もある映画だと知りました。

これは SF というよりファンタジーだなあ。少なくともハードSFではない。
一度も姿を現さない「五次元人」がいないと成り立たないストーリーだ。まあこういう存在自体は「2001年」シリーズでも出てきたのでそれ自体が必ずしも反則とは言い切れないけれど。

はじめ、舞台は地球じゃないんじゃないかと思ったんだが、どうも近未来の地球らしいと確信したのはかなり過ぎてからだった。いかんなあ、この制作者は SF者の気持ちをわかってないよ。舞台が地球なのは当然だと思っていないか? SF者にはむしろ地球外惑星に移住した後の話という発想が自然に思い浮かぶのだが。

それから人類が絶滅に瀕していた理由が判然としない。気候変動だとは思うのだけど、それがどうして起きたのだろう。温暖化かなあ。気候変動の原因を取り除こうという試みはされなかったのかね。

もうひとつ、地球の重力30%増しの惑星からブースターも使わず着陸船ひとつで周回軌道まで脱出できるという現在の技術ではとても実現不可能なスーパー宇宙船を建造するだけのテクノロジーがあるのに、どうして地球から打ち上げられるときは少なくとも2段のロケットを必要とする現在とほとんど変わらないテクノロジーレベルになってしまうんだろう。あまりにアンバランスだ。特定の分野だけ突出して発展したとかいうわけじゃない、やってることは同じなのにね。

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2014年12月15日 (月)

「フューリー」

http://fury-movie.jp/

この日曜日に有楽町で観てきました。
予告を観たときには「公開されたら観に行こう」と思うのだが、気づくとすでに公開が終わっているというパターンが三十一には多い。これも危うく忘れそうになっていたので慌てて観てきた。もうひとつ、「インターステラー」も観たいなあ。

以下ネタバレ。

アメリカ版「黒騎士物語」か?

途中にとってつけられたラブロマンスもどきはどうでもいいとして、本物のタイガーIが出てくるとか戦闘シーンがリアルだとか下馬評は高かった。確かに、歩戦協同の陣地攻撃とか(この直前の場面で「この茂みはアンブッシュに最適だなあ」と思っていたら案の定待ち伏せをくっていて驚いた)、市街地戦闘とか、1両のタイガーIに対して小隊で立ち向かう対戦車戦闘とか(もともと4両あったシャーマンはうち3両が撃破されてようやく1両のタイガーIを仕留めた)、なかなか興味深い場面が目白押しだった。

だけど、最後の戦闘はどうかなあ。1945年4月の米軍がどうしてあそこまで追い詰められた戦闘をしなければいけないのか、理解しづらい。戦闘シーンは派手だけれど、そこに至るまでのシチュエーションに無理がないか。逆に、アメリカの大軍に戦車1両で立ち向かうドイツ軍、という組み合わせのほうがよほどしっくり来る。

エンドロールの背景に流れた映像は、実際の記録映像みたいだ。

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2011年5月29日 (日)

レッドバロン

昨日のことだけど、久しぶりに映画を見てきた。東京から千葉に転勤になって以来、会社帰りに映画館に寄っていくという芸当ができなくなってしまった。

んで、見たのはレッドバロン。このタイトルでわかる人はわかるだろうけどわからない人はまったくわからないだろう。第一次世界大戦のヒコーキものだ。

レッドバロン公式サイト

切符を買うために窓口に並んでいるときや、エレベーターを待っているときに周囲にいたのは、普段きっと映画なんかみないであろうと思われるそこそこ年を食った男性が多かった。
このひとたちは、いつもはきっとカメラを抱えて飛行場のあたりをうろついてるんだろうなあと、なんか納得してしまった。

個人的には、この映画はハリウッド製ではなくドイツ製ということで、金はかかっていないかもしれないが内容はきっちり作り込んでいるだろうと期待していったんだが、一番最初に出てきたセリフが明らかに英語だったのでちょっとがっかり。

話は実質的に1916年という戦争もすでに半ばの時期から始まっていて、背景の説明があまりない。リヒトホーフェンのフルネームであるマンフレート・フォン・リヒトホーフェンも(字幕を見ているかぎりでは)ほとんど呼ばれることがなく、日本の観客の中には最後まで主人公のファーストネームがわからなかったひともいるのではなかろうか。

まあそんなことはこの映画を見に来ているオジサンたちにはどうでもいいことで、問題はヒコーキや空中戦のシーンがどれくらい作り込んであるかである。

ドイツ側で出てきた機体はおそらくアルバトロスと、フォッカー三葉機のように思われる。イギリス側ではソッピースと説明があったがソッピース・キャメルかなあ。途中で出てきた爆撃機は一瞬ゴータかと思ったけど、連合軍の機体だからそんなわけない。空中戦のシーンはアップが多すぎて展開がよくわからない。状況説明を兼ねた引きのシーンがもう少しあってもよかったように思う。そうでないと見ているほうの勉強にならないぞ(目的が違う)。

正直言って不満はたくさんある。例えばリヒトホーフェンは初め騎兵隊に入っていて戦争開始後に飛行隊に移ったとか、観測気球の周囲には対空機銃が多数配備されていて気球攻撃はかなりリスクの高い戦闘だったとか、パイロットが安易に機体を見捨てないようにという理由でパラシュートの装備を軍が許可しなかったために機体が火を噴いたらまず助からなかったとか、そういうストーリーを理解するために必要な肝心な情報がまったく提供されていないように見える。

ただの悲恋ものになっちゃってるような気がして残念。でも DVD か BD が出たら(値段しだいだが)買うかもしれない。

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2010年3月28日 (日)

「ハート・ロッカー」

「ハート・ロッカー」は "Hurt" Locker であって "Heart" Locker ではないのである。

もともとは先週観に行くつもりだったのだが、調子が悪かったので今週にしました。
アカデミー賞をとったせいかけっこう混んでいたのだが、これは明らかに日本人一般向けの映画じゃないよなあ。三十一ですらちょっと当惑したくらいだから、隣に座っていたOLらしき女性のグループは楽しめたのだろうか。他人事ながらちょっと心配だ。前の列に座っていたカップルよりはましか。

ストーリーと言えるほどのストーリーはなくて、主人公がひたすら IED を無力化するという、考えようによっては単調なもの。そういえば「IED」という言葉は字幕には結局1度も出てこなかったな。オリジナルのセリフではしょっちゅう出てきてたけど。
とにかく現地では米軍兵士が IED に対して非常に神経質になっていることがわかる。それが一般住民に接する際の対応の厳しさにつながってしまっているのだが、個々の兵士にとってみれば無理もないだろう。

炎上するタンクローリーをバックに警戒するチームのシーンはちょっとWW2っぽいなあと思ったのだが、映画全体で一番印象に残ったのは最後に近い人間爆弾のくだり。さすがの三十一もちょっと切なくなった。

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2009年8月28日 (金)

「ナイトミュージアム2」

映画「ナイトミュージアム2」オフィシャルサイト

2日続けて会社帰りに映画を見に行った。三十一ってそんなに映画好きだったっけ。

前作も見ていないし、今作ももともと見るつもりではなかったのだが、見てみようかと思ったのは今作の舞台がスミソニアンだと聞いたから。一度行ってみたいなあ。

冒頭から前作を見ているのが前提のような展開でいきなり置いてけぼりをくらったのだが、まあそんなことはどうでもよくスミソニアンの特に航空宇宙館が出てきたときだけ熱心に見る。実のところ、航空宇宙館に舞台が移ったときには本当に目移りするくらい三十一の興味をひく展示物が目白押しだったのだが、個人的に、ダニエル・チャッピーらしき人物が出ていたのがツボ。

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2009年8月27日 (木)

「宇宙へ。」

宇宙へ。オフィシャルサイト

今日、会社帰りに見てきました。

厳しいことを言うと、だいぶ話を端折ってるしNASAにとって良いことしか触れていない。対抗相手であるソ連についてまったく(本当にまったく)触れていないので、なぜあの時期にああいう作業が行われたのかわかりにくい。さすがにアポロ1号、チャレンジャー、コロンビアの事故には触れないわけにいかなかったのかちゃんと取り上げられているけど、どれも「悲劇を乗り越えて前進」みたいなニュアンスで描写されている。

ダイジェストとしてアメリカの有人飛行を概観するにはいいだろう。

しかし、日本語版に特有のことかもしれないがナレーションがちょっとうっとうしい。また、エンディングロールにかぶせて「夢」だの「希望」だのといった三十一の大嫌いな単語をちりばめたJ-POPが流されていて興醒め。
いずれ DVD なり Blu-ray Disc なりが出るだろうが、オリジナル版が手に入るならそちらが欲しいと思った。英語の字幕さえあれば不自由しないだろう。

当時の実写映像をふんだんに使っているので、むしろ初心者にはいいかもしれない。

ちょっと話がずれるが、ラスト近くで「宇宙の神秘」みたいなナレーションがあったとき思ったことがある。三十一にとって宇宙は神秘的というよりむしろ「物理法則がむき出しで支配している場」という印象がある。地球環境ももちろん物理法則が支配している場であることは一緒だが、いろいろな要素(地球自身の重力とか、大気/海の存在)があってシンプルな物理法則が見えにくくなっている。それと比べて宇宙空間でのいろいろな物体のふるまいは、地球人にとって違和感を感じさせるものだろう。その違和感を「神秘」ととるか単に環境の違いと見るか。それは「未知」の現象の理由を超自然に求めるか、あくまで自然法則に求めるかという立ち位置の違いだ。もちろん三十一は後者でありたいと思う。

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