「作曲家 人と作品・ブラームス」
ブラームスの伝記は何冊か読んでるが、読むたびに思うことがある。
若いころのブラームスはハンサムだなあ。
あまり他人の(しかも男の)容姿などに興味のない三十一がそう思うくらいだから、相当の美男子だったのだろう。晩年の髭モジャで肥満した姿からは想像もできないが、しかし体型はともかく顔写真から髭を取り除いて考えてみるとけっこう整った顔立ちであることは見て取れる。ブラームスなめてるんじゃないですヨ。
まあそんな下らないことを考えていられるのは、実は三十一の中でブラームスの地位というのはかなり高いところに確立していて、すでに揺るぎないものになってしまっているからだろう。CDで全集を揃えちゃったのはブラームスくらいだ。ベルクの作品も全部揃えてみようかと考えたことがあるけど、それはベルクが非常に寡作だったからだし、実際に行動に移すこともなかった。
このシリーズでは作品の制作過程をわりと重視しているが、なにしろブラームスは内省的でめったなことでは自分を表に出さないから、作曲というきわめて個人的な作業について他人に語るなどというのはまことに希有なことであり、19世紀後半という十分現代に近い時代にありながら詳しい作曲過程についてはあまり知られていない。断片的なスケッチや親しい友人への手紙などからピースの不足しているジグソーパズルを埋めていくような分析をするしかないのだ。ご苦労さまです。
ま、聴く側とすればそんなことは気にせず聴いていればいいのだけど、知った上で聴けばまた違った聴き方もできようというもの。ブログのネタにもできるし。
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