2019年3月10日 (日)

「ファースト・マン」

久しぶりに映画を見てきました。
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月に初めて降りた人間ニール・アームストロングを描いた映画「ファースト・マン」だ。
「アポロ13」の時にも思ったことをこの映画でもやはり思った「顔が似てない」。ジム・ラベルはどちらかというとトム・ハンクスよりも先代の三遊亭円楽に似ているし、ニール・アームストロングはどちらかというとライアン・ゴズリングよりもチャック・ウィルソンに似ている。
まあでもそれは大して重要ではない。ただ最初に思ったというだけだ。
「予習してから行ったほうがいいかもしれない」という感想も見たが、三十一は特に予習するでもなく見に行った。考えようによっては40年かけて予習してきたとも言える。予習しすぎで先が読めてしまうので、アームストロング夫婦のドラマとして見たいひとは予習しないほうがいいかもしれない。一方で、宇宙開発の話として見たいひとはだいたい知っている話なので、結論としてはどちらにせよ予習は要らないのではなかろうか。
三十一としては、最初から人間ドラマには期待していなかったので宇宙関連シーンだけの評価になるが、とりあえず DVD/BD が出たら(値段次第だが)購入を検討するくらいは気にいっている。ただし、本来あるべきストーリーを飛ばしていきなり場面転換してしまう演出が目についた。例えば異常を起こしたジェミニ8号が帰還する場面はまるまるすっ飛ばされてしまっている。三十一は予習しているから補完できるけど、展開に戸惑う観客もあるだろう。

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2018年8月 8日 (水)

2018年7月の打ち上げ

先月は8件。中国4件、アメリカ2件、ロシア1件、ヨーロッパ1件。
09日 03.56GMT 酒泉/長征2C (PAKTES 1A / PRSS 1)
09日 20.58GMT 西昌/長征3A (北斗)
09日 21.51GMT バイコヌール/ソユーズ2.1a (Progress MS-09)
22日 05.50GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (TELSTAR 19V)
25日 11.25GMT クールー/アリアン5 (GALILEO x4)
25日 11.39GMT バンデンバーグ/ファルコン9 (Iridium x10)
29日 01.48GMT 西昌/長征3B (北斗)
31日 03.00GMT 太原/長征4B (高風)
中国は同じ日に2機を打ち上げるなど、相変わらず活発だ。北斗の整備も着々と進んでいる。
ロシアは ISS 向け補給機 Progress の打ち上げ。
アメリカの2機はいずれもファルコン9だ。
全体に新味はない月だった。

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2018年7月 4日 (水)

2018年6月の打ち上げ

月に一度の更新。意図したわけではないけれども。
6月は8件。中国3、アメリカ2、ロシア2、日本1。
02日 04.13GMT 酒泉/長征2D (高分)
04日 04.45GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (SES-12
05日 13.07GMT 西昌/長征3A (風雲)
06日 11.12GMT バイコヌール/ソユーズ (Soyuz MS-09) 有人
12日 04.33GMT 種子島/H-IIA (IGS R-6)
16日 21.30GMT プレセツク/ソユーズ (GLONASS-M)
27日 03.30GMT 西昌/長征2C (XJS)
29日 09.42GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (DRAGON CRS-15)
さて6月のトピックはここに挙げていない MOMO の打ち上げ。
30日早朝に北海道大樹町から試験打ち上げが試みられたが4秒で出力が低下して落下、打ち上げは失敗した。原因がエンジン系にあるのはほぼ間違いないが、しかし落下炎上するまでほとんど姿勢が乱れなかったことが印象に残った。

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2018年6月 5日 (火)

2018年5月の打ち上げ

先月の打ち上げは7件。アメリカ4件、中国3件。

3日 16.05GMT 西昌/長征3B (Apstar 6C)
5日 11.05GMT バンデンバーグ/アトラスV (INSIGHT ほか)
8日 18.28GMT 太原/長征4C (Gaofen-5)
11日 20.14GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (Bangabandhusat-1)
20日 21.28GMT 西昌/長征4C (Longjiang / Queqiao)
21日 08.44GMT ワロップ島/アンタレス (Cygnus OA-9)
22日 19.47.58GMT バンデンバーグ/ファルコン9 (Grace-FO / Iridium)

アメリカの4件の打ち上げのうち、2件が SpaceX で、1件は Orbital Science だ。アンタレスは主エンジンを RD-181 に変更してから3件目の打ち上げですべて成功。先月ロシアによる打ち上げはなかったが、ロシア系エンジンの打ち上げは2回あったことになる。

Orbital Launch Chronology

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2018年5月 3日 (木)

2018年4月の打ち上げ

4月は9件。アメリカ3、中国2、ロシア2、ヨーロッパ1、インド1。

2日 20.30GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (CRS-14)
5日 21.34GMT クールー/アリアン5 (Superbird 8)
10日 04.25GMT 酒泉/長征4C (遙感 x3)
11日 22.34GMT スリハリコタ/PSLV (IRNSS 1I)
14日 23.13GMT ケープカナベラル/アトラスV (AFSPC-11)
18日 22.12GMT バイコヌール/プロトンM (Blagovest-12L)
18日 22.51GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (TESS)
25日 17.57GMT プレセツク/ロコット (Sentinel 3B)
26日 04.42GMT 酒泉/長征11 (珠海 x2)

Orbital Launch Chronology

中国の長征11が4度目の打ち上げ成功で順調に実績を重ねているが、いっぽうでロシアのロコットは打ち上げペースがめっきり落ちている。むしろ先月の打ち上げで「まだ在庫あったのか」と思ったくらいだ。

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2018年4月20日 (金)

月がとっても赤いから

そういえば、1月末に皆既月食がありましたね。
わざわざテレコンバーター(エクステンダー)まで買った挙げ句、寒空の下で何時間も吹きさらされたせいで体力が落ちてインフルエンザに罹ったんではないかと思うくらいなのに、その成果をどこにも発表しないまま終わるのはあまりに哀しい。

というわけですっかり時期をはずした発表会。

まず月食が始まる前の普通の満月。月食は必ず満月のときに起きる。満月を写すのであれば露出は普通に昼間の屋外と同じでいい。
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少し欠け始めたころ。
月食の欠け方と、普段の月の欠け方はまったく違う。イラストなどでその辺りを間違えているケースは非常に多い。普段の欠け方では暗い部分は月そのものの影なので,昼と夜の境界線は必ず月の円周と一致する。月食の場合、暗い部分は月にかかった地球の影なので影の形が円形を保ったまま欠けていく。

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皆既月食になったところ。地球の大気圏で屈折して波長の短い成分が吸収されてしまった光だけが届いているので赤く見える。月食前の満月と比べると格段に暗く、露出の調整だけでは追いつかなかったのでISO感度を上げてようやく撮れた写真。だいぶ露出を明けたので周囲の星も写っているのが見える。

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皆既月食の終わりかけ。右下部分がだいぶ明るくなってきた。

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このあと、雲が出てきて撮影が難しくなってきた。ちょうど日付も変わったころだったので撤収。

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2018年3月の打ち上げ

3月は10件。今年の第1四半期はペース早め。
アメリカ3、中国3、ロシア2、ヨーロッパ1、インド1。

3/1 22.02GMT ケープカナベラル/アトラスV (GOES)
3/6 05.33GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (Hispasat)
3/9 17.10GMT クールー/ソユーズ (O3b)
3/17 07.10GMT 酒泉/長征2D (LKW-4)
3/21 17.44GMT バイコヌール/ソユーズ (Soyuz MS-08)
3/29 11.26GMT スリハリコタ/GSLV (GSAT)
3/29 16.45GMT プレセツク/ソユーズ (EMKA)
3/29 17.50GMT 西昌/長征3B (北斗)
3/30 14.14GMT バンデンバーグ/ファルコン9 (Iridium)
3/31 03.22GMT 太原/長征4C (高風)

Orbital Launch Chronology

しかし特筆すべきなのはソユーズ MS-08 の有人打ち上げくらい。これと入れ替わるように、2月28日にソユーズ MS-06 が帰還している。

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2018年2月の打ち上げ

2月は8件。
アメリカ2、ロシア2、中国2、日本2。まさか談合したわけでもないだろうが。

2/1 02.07GMT ヴォストチヌイ/ソユーズ (Kanopus)
2/2 07.50GMT 酒泉/長征2D (Fengmaniu)
2/3 05.03GMT 内之浦/SS-520 (TriCOM)
2/6 20.45GMT ケープカナベラル/ファルコンヘビー (テスラロードスター)
2/12 05.10GMT 西昌/長征3B (北斗)
2/13 08.13GMT バイコヌール/ソユーズ (Progress MS-08)
2/22 14.17GMT バンデンバーグ/ファルコン9 (Paz)
2/27 04.34GMT 種子島/H-IIA (IGS)

Orbital Launch Chronology

世間的に注目はイーロン・マスクが自分のテスラロードスターを打ち上げさせたファルコンヘビー。インフルエンザでもこのニュースは覚えているくらいだ。

ヴォストチヌイからの打ち上げは3度目で成功は2度目。
内之浦から打ち上げられた SS-520 は初めての成功。

種子島から打ち上げられたのは光学式情報収集衛星の6号機と伝わる。

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2018年1月の打ち上げ

というわけで、3ヶ月分を一気に。まずは1月から。

1月は13件と多い。中国5、アメリカ4、日本・インド・ヨーロッパ・ニュージーランド各1。

1/8 01.00GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (USA 280)
1/9 03.24GMT 太原/長征2D (Superview)
1/11 23.18GMT 西昌/長征3B (北斗)
1/12 03.25GMT スリハリコタ/PSLV (Cartosat)
1/12 22.11GMT バンデンバーグ/デルタ (USA 281)
1/13 07.20GMT 酒泉/長征2D (LKW-3)
1/17 21.06GMT 内之浦/イプシロン (あすなろ2)
1/19 04.12GMT 酒泉/長征11 (Jilin-01)
1/20 00.48GMT ケープカナベラル/アトラスV (USA 282)
1/21 01.30GMT マヒア半島/エレクトロン (Dove Pioneer)
1/25 05.39GMT 西昌/長征2C (遙感)
1/25 22.20GMT クールー/アリアン5 (SES-14)
1/31 21.25GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (SES-16)

Orbital Launch Chronology

注目はベンチャーがニュージーランドから打ち上げたエレクトロン。昨年5月以来の打ち上げで初めての成功。

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2018年1月 3日 (水)

2017年12月の打ち上げ(付・2017年の打ち上げ)

先月は11件。中国4、アメリカ2、ロシア2、ヨーロッパ1、日本1、ウクライナ1。

2日 10.30GMT プレセツク/ソユーズ (Cosmos 2524)
3日 04.11GMT 酒泉/長征2D (LKW-1)
10日 16.41GMT 西昌/長征3B (Alcomsat-1)
12日 18.36GMT クールー/アリアン5 (Galileo)
15日 15.36GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (CRS-13)
17日 07.21GMT バイコヌール/ソユーズ (Soyuz MS-07) 有人
23日 01.26GMT 種子島/H-IIA (しきさい)
23日 01.27GMT バンデンバーグ/ファルコン9 (Iridium)
23日 04.14GMT 酒泉/長征2D (LKW-2)
25日 19.44GMT 西昌/長征2C (遥感)
26日 19.00GMT バイコヌール/ゼニット (AngoSat 1)

年末最後の打ち上げは久しぶりのゼニット。今月からゼニットはウクライナにカウントすることにしました。積荷の AngoSat 1 はアンゴラの最初の衛星だが、打ち上げ直後に通信が途絶して全損かと思われていたのが2日後に通信が復旧したという紆余曲折を経た。

Orbital Launch Chronology

さて年始恒例、昨年分のまとめ。

2017年の打ち上げは全部で90件。例年より少し多いが誤差の範囲内だろう。失敗は5件で成功率は 94%。
有人は4件(12名)。

まず国別。

1. アメリカ 29件
2. ロシア 20件 (失敗1、有人4)
3. 中国 18件 (失敗1)
4. ヨーロッパ 9件
5. 日本 7件 (失敗1)
6. インド 5件 (失敗1)
7. ウクライナ 1件
7. ニュージーランド 1件 (失敗1)

アメリカが単独1位に躍り出る。原因は後半の打ち上げ機別を見ればわかるだろう。これからしばらくはアメリカ・ロシア・中国がほぼ横並びで上位を占めるという傾向が続きそうだ。新参はニュージーランドだが残念ながら成功しなかった。ウクライナも初めて名前が挙がるが、ゼニット自体はソ連時代のウクライナで開発されたものでこれまでロシアでカウントしていた。

続いて打ち上げ機(シリーズ)別。

1. ファルコン 18件
2. 長征 16件 (失敗1)
3. ソユーズ 15件 (失敗1、有人4)
4. アリアン 6件
4. アトラス 6件
4. H-II 6件
7. PSLV/GSLV 5件 (失敗1)
8. プロトン 4件
9. ベガ 3件
10. デルタ 2件
10. 開拓者/快舟 2件
10. ミノトー 2件
13. アンタレス 1件
13. ロコット 1件
13. ゼニット 1件
13. エレクトロン 1件 (失敗1)
13. SS-520 1件 (失敗1)

ゼニットとかロコットといった、一昔前によく見かけた名前をまた見かけてなんだかうれしい。それはともかくとして1位は年間18件(2ヶ月ごとに3件だ)というハイペースで打ち上げを行なったファルコン。恐るべしスペースX。いや、イーロンマスクか。

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