2017年11月 2日 (木)

2017年10月の打ち上げ

10月は9件。アメリカ5、ロシア2、中国1、日本1。アメリカが過半数を占めているがこういうパターンは珍しい。

9日 04.13GMT 酒泉/長征2D (VRSS-2)
9日 12.37GMT バンデンバーグ/ファルコン9 (Iridium)
9日 22.01GMT 種子島/H-IIA (QZS みちびき4)
11日 22.53GMT ケープケネディ/ファルコン9 (Echostar)
13日 09.27GMT プレセツク/ロコット (Sentinel)
14日 08.46GMT バイコヌール/ソユーズ (Progress MS-07)
15日 07.28GMT ケープケネディ/アトラス (NROL)
30日 19.34GMT ケープケネディ/ファルコン9 (Koreasat 5A)
31日 21.37GMT バンデンバーグ/ミノトー (Skynet)

Orbital Launch Chronology

9日一日で3件もの打ち上げが重なったのが目をひくが、特に深い意味はないだろう。
アメリカの打ち上げ数を押し上げているのは10月に3回打ち上げられたファルコン9だ。スペースX社の快進撃はいつまで続くのか。

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2017年10月 9日 (月)

「ドリーム Hidden Figure」

観てきました。
実はすでに先週のことなのですが、感想遅れました。いろいろ忙しかったもので。

「ドリーム Hidden Figure」公式サイト

誰かも同じような感想を書いていたけれど、これはマーキュリー計画を舞台にして差別(人種差別、女性差別)問題を描いた映画であって、主題は宇宙開発ではなくてあくまで差別なんだな。
ただそれゆえに宇宙関係者以外の共感も得やすいだろう。少なくとも日本では「ダンケルク」よりも一般受けはしそうだ。

ただ三十一にとってこの物語の影の主人公はケビンコスナー演じるハリソン局長だ。ハリソン局長自身はもともと差別について関心はなかっただろう。彼は数字の権化であり、それだけが全てでそれ以外は本来どうでもよかった。しかし差別という、ハリソン局長にとってはどうでもいい問題が目的を達成するための阻害要因になっていると知るや否や、彼は激烈な反差別主義者になった。
合理的、合目的的な思考と差別は相容れない。
ただどうせ看板をぶち壊すなら、「有色 Colored」ではなく「白人 White」のトイレの看板を壊すべきだったと思う。

宇宙開発映画として観ても充分面白い映画だったことは間違いない。
ただし映像として新しいものは見当たらなかった。

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2017年9月の打ち上げ

9月は8件。ロシア4、アメリカ2、中国1、ヨーロッパ1。うち有人1。

7日 14.00GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (OTV-5)
11日 19.23GMT バイコヌール/プロトン (Amazonas 5)
12日 21.17GMT バイコヌール/ソユーズ (Soyuz MS-06) 有人
22日 00.02GMT プレセツク/ソユーズ (Glonass)
24日 05.49GMT バンデンバーグ/アトラス (NROL-42)
28日 18.52GMT バイコヌール/プロトン (AsiaSat 9)
29日 04.21GMT 西昌/長征2C (遙感 x 3)
29日 21.47GMT クールー/アリアン5 (Intelsat 37e / BSAT-4a)

アメリカの2件はいずれも軍用。中国の遙感も偵察衛星と言われているしロシアのグロナスも最大のユーザーは軍だから、軍事関係の衛星打ち上げが多かったと言える。
それ以外はそれほど目立つトピックがない。強いて挙げればソユーズ宇宙船が打ち上げられて国際宇宙ステーションのクルーが交代したくらいか。

Orbital Launch Chronology

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2017年9月 6日 (水)

2017年8月の打ち上げ

8月は8件。アメリカ4、ロシア1、ヨーロッパ1、日本1、インド1(失敗)。

2日 0158GMT クールー / ヴェガ (OPTSAT 3000他)
14日 1631GMT ケープカナベラル / ファルコン9 (CRS-12)
16日 2207GMT バイコヌール / プロトンM (COSMOS 2520)
18日 1229GMT ケープカナベラル / アトラスV (TDRS-M)
19日 0529GMT 種子島 / H-IIA (QZS-3)
24日 1850GMT バンデンバーグ / ファルコン9 (FormoSat-5)
26日 0604GMT ケープカナベラル / ミノトー (ORS-5)
31日 1330GMT スリハリコタ / PSLV (IRNSS-1H) 失敗

珍しくアメリカが4件と半数を占めた。さらに細かく見ていくと SpaceX が2件、ULA が1件、オービタルサイエンシズが1件。

夏休み最後の日にインドが打ち上げた PSLV だが、ロケット本体は正常に動作したもののフェアリングが分離できず、結果として内部に搭載されていた衛星の分離もできず軌道投入に失敗。夏休みの宿題をまともに済ませた記憶がない三十一はなんとなく共感を覚えた。それはともかく、通常ペイロードの分離はロケット側の責任範囲(ピギーバックを除く。ピギーバックは分離も衛星側の責任)なので、PSLV にしてみれば 99% までうまくいった打ち上げも最後の 1% で失敗したということになる。

Orbital Launch Chronology

そうそう、H-IIA は 2005年以来29回連続の成功。

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2017年8月 1日 (火)

2017年7月の打ち上げ

7月の打ち上げは少なく、4件。中国1(失敗)、アメリカ1、ロシア2(うち有人1)。

2日 11.23GMT 文昌/長征5 (試験18) 失敗
5日 23.38GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (Intelsat 35E)
14日 06.35GMT バイコヌール/ソユーズ2.1a (Kanopus-V 他)
28日 15.41GMT バイコヌール/ソユーズFG (ソユーズ MS-05) 有人

長征5ロケットの2度目の打ち上げは失敗した。ブースターとフェアリングの分離までは正常だったが、その後中継が突然打ち切られたそうだ。一段目の YF-77 エンジンが新規開発なので、何か不具合があったのかもしれないが想像の域を出ない。

14日のソユーズでは、73もの衛星を一度に打ち上げているが一部しか記載していない。

Orbital Launch Chronology

さてここでは衛星軌道(あるいはそれ以上)への打ち上げのみを取り上げているが、今月はこれに触れざるを得まい。30日のインターステラテクノロジによる MOMO の打ち上げだ。
テレメトリが受信できなくなったため飛行の正常を確認できず、安全のためにエンジン停止の信号を送信し所期の高度にまでは達しなかった。
霧のために目視での観測ができなかったのが痛いが、離床直後の映像を見るかぎりでは燃焼も姿勢も安定していた。問題は残っているにしても全体としては正しい方向に進んでいるように思う。長い目で見守ろう。

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2017年7月 4日 (火)

2016年6月の打ち上げ

またまた一ヶ月あいちゃいましたね。

さて先月は多く13件。ロシア 3、アメリカ 3、中国 2、ヨーロッパ 2、インド 2、日本 1。

01日 00.17GMT 種子島 / H-IIA (QZS-2)
01日 23.45GMT クールー / アリアン5 (EUTELSAT 他)
03日 21.07GMT ケープカナベラル / ファルコン9 (DRAGON CRS-11)
05日 11.58GMT スリハリコタ / GSLV (GSAT 19)
08日 03.45GMT バイコヌール / プロトンM (ECHOSTAR 21)
14日 09.20GMT バイコヌール / ソユーズ2.1a (Progress MS-06)
15日 03.15GMT 酒泉 / 長征 4B (Zhuhai-1 他)
18日 16.12GMT 西昌 / 長征 3B (Chinasat 9A)
23日 03.59GMT スリハリコタ / PSLV (Cartosat-2E 他)
23日 18.04GMT プレセツク / ソユーズ2.1v (COSMOS 2519)
23日 19.10GMT ケープカナベラル / ファルコン9 (BULGARIASAT-1)
25日 20.25GMT バンデンバーグ / ファルコン9 (Iridium)
28日 20.59GMT クールー / アリアン5 (GSAT 17 他)

アメリカの3件はすべてファルコン9となり、スペースX の勢いはとまらない。
23日インドの PSLV は一挙に31機もの衛星を軌道に投入した。大半がピギーバッグだと思うが。
プロトンM はほぼ1年ぶりの打ち上げ。後継となるはずのアンガラがなかなか実用化しない。2020年の退役というスケジュールは実現するのやら。

Orbital Launch Chronology

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2017年6月 4日 (日)

2017年5月の打ち上げ

1月ぶり。最近はもっぱら twitter のほうに出没しているの生存確認はそちらでお願いします。「週刊安全保障」のせいだ。

それはともかく、5月は6件または7件。ひとつ試験なのか本気で打ち上げしようとしていたのか曖昧なのがあったのでね。それを含めると、アメリカ2、ロシア2、ヨーロッパ1、インド1、ニュージーランド1。仏領ギニアから打ち上げられたソユーズは、悩んだあげくロシアにカウントした。

1日 11:15GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (NROL-76)
4日 21:50GMT クールー/アリアン5 (Koreasat ほか)
5日 11:27GMT スリハリコタ/GSLV (GSAT-9)
15日 23:21GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (Inmarsat 5-F4)
18日 11:54GMT クールー/ソユーズ (SES-15)
25日 04:20GMT マヒア・ペニンシュラ/エレクトロン (ダミー)
25日 06:33GMT プレセツク/ソユーズ (EKS-2)

Orbital Launch Chronology

ファルコン9 が米軍の衛星とインマルサットを打ち上げるようになるとは、時代が変わったものだ。既存のメーカー系列である ULA もおちおちしていられない。しかしファルコン9 を擁するスペースX が快進撃を続ける一方で、ライバルであるオービタルサイエンシズ(合併で社名が変わったが)は苦戦を強いられている。寡占状態にならないためにもオービタルサイエンシズには踏みとどまってもらいたいものである。

そしてもうひとつのベンチャーが今月ニュージーランドからエレクトロンロケットを初めて打ち上げたロケットラボである。もともとペイロード自体はダミーで、軌道に乗せるつもりがなかったようなので失敗とも成功とも言いがたい。そういう二者択一そのものに意味がないのかもしれない。

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2017年5月 3日 (水)

2017年4月の打ち上げ

4月は少ない。4件。中国2、アメリカ1、ロシア1。

12日 11.04GMT 西昌/長征3B (中星16)
18日 15.11GMT ケープカネベラル/アトラスV (CRS OA-7)
20日 07.13GMT バイコヌール/ソユーズ (ソユーズ MS-04)
20日 11.41GMT 文昌/長征7 (天舟1)

Orbital Launch Chronology

ロシアとアメリカのそれぞれ1件はいずれも国際宇宙ステーション向け。貨物補給の CRS と、人員交代のソユーズだ。

その裏で中国が独自の宇宙ステーション実現にむけて着々と前進しているという、象徴的な月となった。

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2017年4月 2日 (日)

2017年3月の打ち上げ

三月は7件。アメリカ4、ヨーロッパ1、中国1、日本1。
普段とだいぶ傾向が違うなあ。

1日 17.50GMT バンデンバーグ/アトラス5 (NROL-79)
2日 23.53GMT 酒泉/開拓者2 (TK-1)
7日 01.49GMT クールー/ベガ (Sentinel 2B)
16日 06.00GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (Echostar 23)
17日 01.20GMT 種子島/H-IIA (IGS-Radar 5)
18日 00.18GMT ケープカナベラル/デルタ4 (WGS-9)
30日 22.27GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (SES-10)

ファルコン9が2回も打ち上げられている。しかも2度目は回収したロケットの再利用だ。
マスコミではスペースXがロケットのリサイクルを始めたことをおおむね好意的に報じているが、同じことをかつても実行していた打ち上げシステムがある。スペースシャトルだ。スペースシャトルもその大半を再利用できるので打ち上げのコストが大幅に下げられる、と言われていたものだ。
しかし実際にはむしろコスト高になって商業打ち上げからは撤退し、最終的にはすでに退役したことはよく知られている。
スペースシャトルは有人だからその分余計なコストがかかったというのは事実だろう。それなら、ファルコン9でもリサイクルすることによってかかる追加のコストと、リサイクルによって節約できるコストがそれぞれどの程度あるのか、またリサイクルによって安全性にどの程度のリスクがあるのかがわからないと判断のしようがない。しかしスペースXはそうした数字は公開しないかもしれない。

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2017年3月 2日 (木)

2017年2月の打ち上げ

2月は少なかった。合計で4件。アメリカ、ロシア、ヨーロッパ、インドが各1。中国がなかったね。

14日 21.39GMT クールー/アリアン5 (Intelsat 32 他)
15日 03.58GMT スリハリコタ/PSLV (Cartosat 他)
19日 14.38GMT ケープカナベラル/ファルコン9 (CRS-10)
22日 05.58GMT バイコヌール/ソユーズU (Progress MS-05)

15日にインドが打ち上げた PSLV は、合計104個もの衛星を(ほとんどはマイクロサットだろうが)搭載していたそうだ。これはもちろん記録だろう。
22日のソユーズU (11A511U) は最後の打ち上げとなった。Wikipedia では 786回ということだが、三十一の計算では 759回となる。どちらが正しいということではなく、何を勘定に含めるかの違いだろう。1973年の初打ち上げからの成功率は97.3% になる。

Orbital Launch Chronology

2月22日、JAXA から LE-9 エンジンのターボポンプ燃焼試験の結果が公表された。所期のデータを収集して完了したということで、今後は本体に組み込んでの燃焼試験に進むことになる。LE-9 は、次期ロケット H-3 の一段目主エンジンとするべく開発されているのだが、液酸液水という推進剤の組みあわせは現在の H-2 に使われている LE-7A と同じ。しかしターボポンプはこれまでの二段燃焼サイクルからエクスパンダ・ブリード・サイクルに変更されている。衛星打ち上げロケットの一段目に使われるエンジンにエクスパンダ・ブリード・サイクルを採用したのは初めてだと思う。現在、H-2 の二段目に使われている LE-5B がエクスパンダ・ブリード・サイクルなのである意味日本の得意分野だ。
エクスパンダ・ブリード・サイクルは二段燃焼に比べて格段に構造がシンプルで信頼性を高くできるいっぽうで、LE-9 の計画値では比推力 425秒と、二段燃焼の LE-7 から最小限の低下におさえられている。
RS-24 SSME に追随した感のある LE-7 に比べると、LE-9 は日本の独自性が感じられる。個人的に今後に注目。

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