2008年5月12日 (月)

Top of the ... next JSDF

雑誌「軍事研究」に「市ヶ谷レーダーサイト」というコラムがある。我らが桜興産の本社が市ヶ谷に移転するまでは「六本木レーダーサイト」だった。

今月号では冒頭で次期統合幕僚長について触れている。専門家のみるところでもやはり最有力候補は田毋神俊雄航空幕僚長(防大15期)らしい。折木良一陸上幕僚長(防大16期)という選択肢もなくはないが、現統幕長齋藤隆海将までの最近の歴代統幕長(および統幕議長)は、順に空・海・陸・海と来ている。間違っても海の可能性はない。陸が続くことはけっこうあることなので、次に陸に回ってくること自体は不自然ではないのだが、そうすると次が空としても4代が間に入ってしまう。田毋神空将のほうが折木陸将よりも先任だし、やはり空が妥当だろう。

時期次第だが、今年の夏から秋に齋藤現統幕長の退任が行なわれ、田毋神空将が統幕長に就任したとすると、次期空幕長の最有力候補は永田久雄航空総隊司令官だろう(17期)。仮に交代時期が来年まで延びれば18期という可能性もあるけど、やはり年内ではなかろうか。

いっぽう、田毋神空将が統幕長に就任すると、折木陸幕長の統幕長就任はほぼなくなる。退任は少し先送りされるかもしれないが、遅くとも来年中には交代となる。通常、陸幕長へは5名の方面総監から移るのが一般的だ(東北方からの例はない)。「軍事研究」誌では北部方面総監の廣瀬誠陸将(17期)とみているようだ。鬼が笑うような話だが、そうすると田毋神空将の次の統幕長ということになるのかな。少し前は東部方面総監から、というケースが多かったようだが、最近は北部方面総監からという例が多いようにみうけられる。一番在任期間も長いし、最有力候補なんだろう。対抗馬は西部方面総監の輪倉昇陸将(17期)、あとは東部方面総監泉一成陸将(18期)などが候補になるかな。

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2008年5月10日 (土)

活用してみてもいいんじゃない

宇宙の防衛利用、衆院委で法案可決 来週にも参院へ (asahi.com)

ちょうど今読んでいる本の、ちょうど今読んでいる個所で、ロシア(とソ連)の宇宙軍事利用について説明していたので先進国がどんなふうに利用しているかちょっと挙げてみよう。

・光学偵察衛星(フィルムまたは電送)
・電子情報(ELINT)収集衛星
・海洋電子情報収集衛星
・通信衛星(地上間または偵察衛星から地上)
・航法支援衛星
・早期警戒衛星

日本ではもっぱら偵察衛星とか早期警戒衛星とかが想定されているようだけど、実際のロシアの活用状況を読んでみると、ここに挙げたどれをとっても必要不可欠な機能だ。
まったく同じシステムをそろえなきゃいけないということではないけど、参考になるんじゃないかな。宇宙を聖域だと考えるのはもはや時代錯誤だ。

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2008年5月 7日 (水)

方向音痴な差別化

古いニュースだが、地上波デジタルへの移行を促すために、現在の地上波アナログ放送に「アナログ」というテロップを出し続けるという案が出ているようだ。すでにBSアナログには「アナログ」という文字が入り始めている。

新製品への移行を促進するために新製品の魅力を増進させて消費者にメリットを意識させるのではなく、既存製品の価値を貶めて相対的に新製品の価値を高めようというのは商品戦略としてどうかなあ。既存製品からは客離れを起こし、新製品への移行は進まないということになりかねないと思うんだが。いまやテレビは必需品じゃないし。

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2008年5月 6日 (火)

歩いて機体を降りられれば着陸成功

Whitson describes rough Soyuz entry and landing (spaceflightnow.com)

先日、帰還の際に推進モジュールの分離で問題があったソユーズTMA-11に搭乗していたPeggy Whitson に CBS がインタビューした一問一答。

さすがにアメリカのメディアだけあって、なかなかポイントをついた質問をしている。これまで三十一が指摘してきたようなポイントはほとんど言及しているように見えた。今回、正規の訓練を受けていない韓国人宇宙飛行士が、このような緊急事態のときにどのように振る舞ったか(要するにパニックしなかったか)という意地悪な質問も出ていて、もちろんそれに対して Whitson は迂闊なことは言わなかったけれど、金銭を目的に未訓練の乗客を乗せることに批判的なアメリカ(と言うかNASA)の意図が透けて見えてくる。

このインタビューの中で面白かったのが、今回の弾道突入のリスクをどう考えればいいか、という質問に対する Whitson の答え。
I guess the old pilot's saying of 'any landing you can walk away from was a good one' probably applies here.
この記事のタイトルは、この言葉の意訳。そんなに間違ってないと思うけど。

5/7 追記。
もっとしっくりくる訳を思いついた。

着陸なんて、乗ってたヤツさえ無事ならそれでいいじゃん。

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"通称"1トン爆弾

18日に東京・調布で不発弾処理大作戦 (yomiuri.co.jp)

NHKが報じていたニュースを聞いて違和感を感じたのは「通称1トン爆弾」と言うフレーズ。"通称"って何やねん。昭和20年4月7日に投下されたものらしいが、米軍が「トン」なんて単位を使っていたとは思えないから、これはきっと2000ポンド爆弾のことだろうと思ってちょっと調べてみたけれど、調べたかぎりでは米軍が使っていた爆弾は500ポンド、1000ポンド、1600ポンド、2000ポンド等とほぼ間違いなくポンド単位。「1トン爆弾」なんて呼び方はあったんだろうか。

日本では「トン」と言えば1000kgと相場が決まっているが、実は「トン」には3種類(あるいは4種類)あるのはあまり知られていない。「英トン」とも呼ばれる long ton、「米トン」とも呼ばれる short ton、そして日本で一般に使われているメートル・トン(「仏トン」とも)。
「英トン」はメートル・トンよりわずかに重く、「米トン」はメートル・トンよりも1割ほど軽い。アメリカで単に「1トン」と言えば2000ポンドのことなのだ。ああ、だから「通称1トン爆弾」なんだね。だけど正式にはもちろん2000ポンド爆弾なんだし、「1トン爆弾」と呼ばれていたとしても、その「1トン」は日本で言われる「1トン」とは違う。"通称"ってつければ正確性は免除されるとでも思ってるのかなあ。

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2008年5月 2日 (金)

タンクが足りません

日本が提供する国際宇宙ステーション(ISS)のモジュール「きぼう」の本体、つまり船内実験室を積んだスペースシャトルの打ち上げが今月31日に予定されている。
NASAではこの打ち上げは優先順位が高いとしていまのところ予定通りに行なわれる予定になっているが、この後の打ち上げは外部タンクの製造が遅れているためにそれに引きずられて遅れることになった。

Shuttle boss discusses delay to downstream launches (spaceflightnow.com)

外部タンクといえば、断熱材の剥離がコロンビア事故の原因となったいわくつきの代物。飛行再開後も剥離は完全に防止しきれていない。いまだ継続して対策をとり続けているせいか、スケジュール通りのタンクの製造ができていないようだ。

今回の飛行はISSへの「きぼう」モジュールのデリバリーだから、当然ISSと同じ軌道をとる。万一シャトルでの帰還を断念しなければいけない事態が起きた場合には、一時的にISSに滞在して迎えを待つ、という選択肢をとれる。
ところが、その次に予定されている飛行はハッブル宇宙望遠鏡(HST)のメンテナンスを目的としている。HSTの軌道はISSとは全く違う。HSTめざして打ち上げられたシャトルが帰還できない事態になったとき、ISSの軌道に遷移するのは無理だ。だからもう1基予備のシャトルを準備しておいて、その場合には救援として打ち上げることになる。「つまりふたつのタンクが必要になる ("means two tanks will be needed")」。タンクがふたつ揃うまでHSTメンテミッションは実行できないのだ。

この結果、以降のミッションは4~5週間ずつ遅れる見込みだという。8月に予定されていたHSTメンテミッションは9月か10月に、年末に予定されていたミッションは来年はじめになる。2010会計年度中にシャトルを引退させるという予定は変わらないようだが、その間に必要なミッションの数はもう決まっている。仕事量は減らないのに時間は少なくなっていくわけでこれはチャレンジャー事故の前と似た状況だ。

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2008年4月30日 (水)

名誉の負傷

韓国人初の宇宙飛行士が入院 着陸の衝撃で腰・肩痛 (asahi.com)

4月19日に帰還したソユーズTMA-11に搭乗していた韓国人宇宙飛行士が名誉の負傷。帰還したときには「着陸地点は予定から大幅にずれたが飛行士は無事」(意訳)などと報じていたんだけどねえ。asahi.com では再突入時の推進モジュール分離にかかわる問題はまったく報じていないので、これだけ見ている人には辻褄があわない。こんな記事を発信しておいて何とも思わないのかなあ。

それにしても、命にかかわるような問題を、それも二度も続けて起こした上に、負傷者まで出したとなると「もっとも信頼性の高い宇宙船」という評価も危うい。シャトルもソユーズも全幅の信頼を措きがたいとなると、ISSの前途にも暗雲がたれ込めようかというものだ。
考えようによってはチャンスだけどね。

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2008年4月25日 (金)

切っても切れない仲

つい先日、ソユーズTMA-11が無事に帰還したと書いたばかりだが、実はまったく問題がなかったわけではないらしい。

Possible Soyuz separation problem under scrutiny (spaceflightnow.com)

前の記事でも紹介した通り、ソユーズ宇宙船は軌道モジュール、帰還モジュール、推進モジュールから構成されているが、帰還に際しては逆噴射を行なったあと軌道モジュールと推進モジュールを切り離して帰還モジュールだけが帰還する。
ところがソユーズTMA-11の場合、推進モジュールを予定通りに切り離せなかった。大気圏突入後、摩擦熱で結局は切り離すことができたのだが、予定の角度での再突入ができず、弾道突入になって最大8Gの加速度(減速度)になったという。

そしてこの発表とともに、実は半年前にソユーズTMA-10が帰還したときにも推進モジュールの切り離しができなかったことが明らかにされた。2回連続で同じような問題が起きたということで問題視するむきもあるらしい。
ロシアではコンピューターの記録を分析して、半年後のソユーズTMA-13までには対策を打ちたいとしている。だけど、今宇宙にあるソユーズTMA-12はどうするのかな。制御プログラムの改修で済めばいいんだけど。

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2008年4月24日 (木)

24時間働けますか

「休みたいならやめればいい」急成長の日本電産社長  (asahi.com)

「休みたいならやめればいい」――。日本電産の永守重信社長は23日、記者会見で「社員全員が休日返上で働く企業だから成長できるし給料も上がる。たっぷ り休んで、結果的に会社が傾いて人員整理するのでは意味がない」と持論を展開。10年間で売上高が6倍超という成長の原動力が社員の「ハードワーク」にあ ることを強調した。

この記事に対する三十一の反応はすでに5年近く前に用意してあった。こんなこともあろうかと、というのはウソだけど。

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2008年4月23日 (水)

ソユーズTMA-11帰還

先週末のことになるが、4月19日にソユーズTMA-11が国際宇宙ステーション(ISS)を離れて無事に帰還した。このソユーズには3名が搭乗している。2名は昨年10月10日に、同じソユーズTMA-11で打ち上げられて以来ISSに滞在していた。ほかの1名はこの4月8日にソユーズTMA-12で打ち上げられ、10日ほどISSを訪問した後ソユーズTMA-11に乗り換えて帰還する。

すでに何度か紹介していると思うが、これはまったくお決まりの動きで、春と秋の風物詩になっている。歳時記に掲載される日が来るとは思わないけど。

ちょっと流れをまとめてみよう。これは一例だが、ほぼこのパターンが繰り返されている。

ISSに滞在している宇宙飛行士は常時2名、場合によって3名。現状では緊急時を考えるとこれ以上は増やせない。一般的には2名だ。昨年秋からISSに滞在していたのは、アメリカのペギー・ホイットソン飛行士と、ロシアのユーリ・マレンチェンコ飛行士だ。既述の通り、昨年10月10日にソユーズTMA-11で打ち上げられ、それ以来半年近く滞在していた。この半年の間に、アメリカのスペースシャトルが数度ISSを訪問しているが、長くても2週間程度で帰還していく。このスペースシャトル訪問の機会にISS乗員が交替することもあるが、今回は交替はなかった。この他、2~3ヶ月に1度プログレス無人補給船から燃料、水、酸素、食料その他消耗品や整備部品の供給を受ける。ISSには使用可能なドッキングポートがふたつあり、そのうちひとつにはホイットソンとマレンチェンコが乗ってきたソユーズTMA-11がドッキングしている。万一の際にはこのソユーズTMA-11に搭乗して地球に帰還するのだ。ソユーズTMAの最大定員は3名である。プログレス無人補給船は、もうひとつのドッキングポートを使ってドッキングする。補給を終えたプログレスは、今度はISSで生じた廃棄物を詰め込まれ、ドッキングを解かれて大気圏に再突入し燃え尽きる。
かつては1年以上にわたってミール宇宙ステーションに滞在していたこともあるが、現在では半年のローテーションが確立している。救命ボートの役割を果たすソユーズTMAの宇宙空間での耐久期間が200日程度ということもあり、最低でも半年に一度は新しいソユーズを打ち上げなくてはいけないからだ。今年は4月8日にソユーズTMA-12が打ち上げられた。乗員は3名。うち2名はISS乗員の交替要員であるセルゲイ・ヴォルコフとオレグ・コノネンコ両飛行士だ(ともにロシア)。残る1名は韓国から派遣されたイ・ヨスン飛行士。イ飛行士は一時滞在で、韓国政府はこの飛行のために2700万ドルを支払ったという。
3名が乗ったソユーズTMA-12はやがてISSにドッキングする。ISSのふたつのドッキングポートは、ソユーズTMA-11とソユーズTMA-12で占められ、この間ISSに滞在するのは先の2名と合わせて5名となる。ドッキングしてハッチが開放されたあと最初に行なう仕事は、ソユーズTMA-12からイ飛行士の座席(というより寝椅子)をとりはずし、ソユーズTMA-11に積み込んで固定することだ。この座席は各飛行士の体型に合わせた完全オーダーメイドであるから、飛行士が乗り換えるのであれば座席も乗り換えなければいけない。
10日ほど5名で過ごしたのち、これまで半年を宇宙空間で過ごしてきたホイットソンとマレンチェンコはソユーズTMA-11に乗り込む。10日前からISSを訪れていたイ飛行士も乗り込む。なお、これまでISSではホイットソンがコマンダーということになっていたが、ソユーズに乗り込んだあとはマレンチェンコがコマンダーになる。さすがにソユーズの指揮権はロシアが握って離さない。ISSの指揮官はロシア人のときもあるし、アメリカ人のときもある。4月19日、ISSから離れたソユーズTMA-11はタイミングを見計らって逆噴射を行ない、充分減速できたところで軌道モジュールと推進モジュールを切り離し、帰還モジュールだけになって大気圏に再突入する。中央アジア、カザフスタンの草原にむけて降下して行く帰還モジュールは、やがてパラシュートを開いて降下速度を落とし、着陸直前に帰還モジュール下面に装備された減速ロケットに点火して軟着陸する。
そして、ヴォルコフとコノネンコ両飛行士はISSにとどまり、これから半年にわたる宇宙空間滞在が待っている。ドッキングポートにはソユーズTMA-12が万一の際の救命ボートとして控えている。

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2008年4月19日 (土)

HTV来年打ち上げ

JAXAなどが開発中の、国際宇宙ステーション(ISS)への無人補給機(HTV)の打ち上げが来年、2009年に行われることが明らかになったと報じられているが、もともとJAXAのサイトでも「2009年打ち上げをめざす」と明記されている。打ち上げ母機となる予定のH-2Bの1段目の一連の燃焼試験が今月に行われているが、その結果見通しが立ったということなのかな。

あらためてHTVのサイトを見てみると、ISSへの接近は自動だが、最終的なドッキングはロボットアーム(カナダアーム)の助けを借りることになっている。ヨーロッパがアリアンで打ち上げるATVが全自動でドッキングまで行うのと比べると見劣りする。堅実と言えないこともないけれど。
もうひとつ、HTVの特徴としては気密貨物室のほかに暴露貨物室に貨物を搭載でき、ISS外部で使用する部品をドッキングした状態でロボットアームを使って直接扱うことができる、というのがある。有効な装備だとは思うんだけど、あまり一般にアピールするとは思えない。

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2008年4月13日 (日)

値下がり保存の法則

宇宙開発ジャーナリスト(なんてジャンルがあるのか知らないが)である松浦晋也さんが blog L/Dこんなことを書いている。基本的に同感。基本的に、というのはそこまで食べ物に対する情熱がないのだ。

一般的な話をするなら、(ガソリンも含めて)物価が下がっていくのをただ単純に喜ぶほど三十一は単純ではない。値下げの裏には、何かが削られている。材料なのか手間なのか差分の利益なのか、何であるにしろそれは周り回って三十一にどう影響してくるのか。値下げはトータルとして三十一に利益になっているのか。
物理学の根本法則である「エネルギー保存則」と同じように、この「値下げ」は経済システムという「閉じた系」の中で誰かの負担になっていく。それが自分でないと言える自信は三十一にはない。

マスコミは「消費者」を振りかざすが、実は「消費者」の大半は同時に「労働者」である。誰かの「消費」によって収入を得ている。「消費者」がお金を使ってくれなければ自分が困るのだ。肝心なのは、物価がただ下がることではなく、物価と収入のバランスがとれることだ。物価が下がっても収入がそれ以上に下がったり、収入が上がっても物価がもっと高くなったりすれば当然苦しくなる。過度な競争は企業の余裕をなくし、労働者兼消費者の収入を減らす方に働きかねない。まして、値下げ競争の末に弱者が淘汰されて寡占が進めば、その後に訪れるのは値上げである。値下げ競争が始まる前より高くなっても不思議ではない。そういう危険性を認識した上で値下げをあおっているのかねえ。

良いものにはそれなりの対価を支払うべきだ。そして払う側は見かけの値段ではなく、値段と品質のバランスを考えて買い物をするべきだろう。供給側も値下げ競争ではなく品質を売りにするべきだ。もっとも、実体のないブランドに無意味な高値がつくのも逆の意味で消費者に品質を見抜く力がないことを表しているが。

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2008年4月12日 (土)

伊能忠敬@月

去年打ち上げられた月探査機「かぐや」の測定データを元に作られた、これまでより格段に精度の高い月面の地図が公表された。

月周回衛星「かぐや(SELENE)」のレーザ高度計による
月全球観測データを用いた地形図の公開について
-従来データの10倍、約600万点の月の高さを計測-

素晴らしい。ハイビジョンによる”地球の出”の映像はもっともわかりやすい「かぐや」の成果だけど、しかしこの地図は遙かに価値が高い。開発には地図は欠かせないからだ。

ま、そんな御託はともかく、さっそくこの地図をダウンロードしようと思ったがサーバーが妙に重い。みんな考えることは同じなんだなあ。夜に改めてダウンロードの続きをしようと思ったら、その時には高精度の地図は提供が中止されていた。せっかく壁紙にしようと思ったのにー。

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ガラガラポン

ついこないだ、護衛隊群の改編について「詳しくは『世界の艦船』に期待」などと書いたけど、このへんではすでに情報が出ている。「一部未確認」と注意書きがされているけど。
朝雲新聞あたりに記事が出たのかもしれない。

これを信じるなら、護衛艦隊所属艦艇の大半が所属替えになっている。
全体に能力を平準化させるという意図でもあるのかな。

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2008年4月 9日 (水)

上に立つ者はつらいよ

「イージスシステムに関する特別防衛秘密の流出」
「護衛艦しらねの火災」
「護衛艦あたごの漁船との衝突」

まるで三題噺のようだが、この3事案はここ数年(というか、あとの2つはここ半年以内)に海上自衛隊が起こした不祥事である。この3事案に対し、防衛省は3月21日付で報告書を公表するとともに関係者の処分を行なった。「あたご」に関してはまだ海保の捜査が継続中ということで、現時点では当事者ではなく管理監督者の処分だけが行なわれている。

さて防衛省の発表した処分には当時の職名と現在の階級だけが記されている。これから実際に誰が処分されたかを判断するのはちょっと難しい。現階級が海将補以上の人物に限って名前を特定する試みを行ってみよう。まったくもって余計なお世話なのだが。

・防衛事務次官。減給2月・10分の1(あたご)。
  現職・増田好平事務次官。

・防衛省運用企画局長。訓戒(あたご)。
  現職・徳地秀士局長。今年1月の就任早々の事故でお気の毒。

・当時海上幕僚長、現統合幕僚長、海将。減給1月・30分の1(イージス)。
  疑問の余地なく、現統合幕僚長である齋藤隆海将(防大14期)。

・海上幕僚長、海将。減給3月・10分の1(イージス・しらね・あたご)。
  これも間違いなく前海上幕僚長・吉川榮治海将(防大15期)。処分後の3月24日付で退職。

・海上幕僚副長、海将。戒告(イージス・あたご)。
  現佐世保地方総監・加藤保海将(防大17期)。

・海上幕僚監部防衛部長、海将補。訓戒(あたご)。
  現掃海隊群司令・河野克俊海将補(防大21期)。

・自衛艦隊司令官、海将。減給1月・15分の1(しらね・あたご)。
  現職、香田洋二海将(防大16期)。

・護衛艦隊司令官、海将。減給1月・10分の1(しらね・あたご)。
  現職、高嶋博視海将(防大19期)。

・第1護衛隊群司令、海将補。戒告(しらね)。
  現職、河村正雄海将補(防大25期)。

・第3護衛隊群司令、海将補。訓戒(あたご)。
  現職、鍛冶雅和海将補(防大24期)。

・当時第1術科学校長、海将。戒告(イージス)。
  おそらく、現海自幹部学校長・泉徹海将(防大17期)。2004年3月から2005年7月の間、第1術科学校長をつとめた。

・第1術科学校長、海将補。戒告(イージス)。
  現職、長谷川洋海将補(防大18期)。

・当時艦艇開発隊司令、海将補。戒告(イージス)。
  これは難題。前開発隊群司令・東郷行紀海将補(防大18期)か? 2003年3月まで、艦艇開発隊司令をつとめている。3月24日付で退職。

これは別に非難の的にしようというわけではない。むしろ、たまたま責任を負う立場にあった人々を慰めようというのだ。

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2008年4月 8日 (火)

護衛隊群の改編

昨年度末、3月26日付で護衛艦隊が大きく改編されたというのは既報だが、部隊レベルの改編内容はあちこちで見かけるのだけれど、個艦レベルの配置については防衛省に積極的に広報するつもりはなさそうでほとんど見かけない。詳細は今月発売の「世界の艦船」に期待しよう。

ここでおさらい。
現在、第1~第4の各護衛隊群にはそれぞれ8隻の護衛艦が配属されている。ヘリコプター護衛艦(DDH)1隻、ミサイル護衛艦(DDG)2隻、汎用護衛艦(DD)5隻だ。この組み合わせは改編前後で変わらない。この8隻を各護衛隊にどうふりわけているかが変わっているのだ。

改編前は、

  護衛隊群直轄・DDH
  護衛隊(DD×3)
  護衛隊(DD×2)
  護衛隊(DDG×2)

と3個護衛隊+直轄艦で構成されていたのが、改編後は

  護衛隊(DDH、DDG、DD×2) - DDHグループ
  護衛隊(DDG、DD×3) - DDGグループ

の2個護衛隊に再編される。

では具体的に各艦がどう割り振られるか。ふたつを比べてみれば、DDG護衛隊を解隊してDDHとあわせて各汎用DD護衛隊に割り振るのが一番簡単に思える。DD2隻で構成されている護衛隊にDDHとDDGを割り振り、DD3隻で構成されている護衛隊にDDGを配置する。DDHグループの司令護衛艦はDDHがつとめるだろうから、DDGグループのほうには司令護衛艦のためにイージスDDGが配属されるだろう。非イージスDDGはDDHグループに配属されることになる(ただしイージス艦のケースもある。すでに海自DDGでは非イージス艦のほうが少数派なのだ)。
なお、各護衛隊のナンバリングだが、改編前は第1護衛隊群が第1・第5・第61護衛隊、第2護衛隊群が第2・第6・第62護衛隊、といった具合に規則的に付番されていた。60代がDDG護衛隊だったが、これらは改編で解隊された。改編後はおそらくDDHグループが各護衛隊群の中で若い番号をつけられることになるだろうが、実はヒトケタ代護衛隊のうち、どちらが2隻でどちらが3隻かというのは統一されていなかった。したがってこの改編で番号の入れ替えが生じる可能性が高い。

とまあ、ここまでが三十一の推測。

第1護衛隊群だけは部隊のサイトで現在の編成が公表されている。改編前と改編後を並べてみよう。

改編前
  護衛隊群直轄・DDH-143 しらね
  第1護衛隊・DD-101 むらさめ、DD-102 はるさめ、DD-107 いかづち
  第5護衛隊・DD-110 たかなみ、DD-111 おおなみ
  第61護衛隊・DDG-171 はたかぜ、DDG-174 きりしま

改編後
  第1護衛隊・DD-101 むらさめ、DD-108 あけぼの、DDH-143 しらね、DDG-172 しまかぜ
  第5護衛隊・DD-107 いかづち、DD-114 すずなみ、DD-157 さわぎり、DDG-173 こんごう

比べてわかるとおり、改編前に第1護衛隊群に所属していた8隻のうち改編後に残っているのは3隻に過ぎない。過半数が入れ替えられている。護衛隊レベルで配属がかわっていないのは「むらさめ」1隻だ。これはもう、政界用語で言うところのガラガラポンをやったと評するべきだろう。
第1護衛隊群の新しい編成を見ればほかの護衛隊群の編成も予測がつくんではないか、という期待はまったく裏切られた。「世界の艦船」の取材に期待するしかない。
DDHとイージスDDGが別々の護衛隊に配属されるだろう、というところだけは合っていたけどね。

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実況中継

そろそろ帰宅しようかと、会社で帰り支度をすませたあと、そういえばソユーズのほうはその後何か進展はあったかなと spaceflightnow.com を覗いてみると、Tマイナス2分("T-2 minutes")などという文字が目に飛び込んできた。

もちろんそのまま帰れなくなる。NASA TV や JAXA TV みたいに映像ではなくテキストベースではあるけれど、このサイトでは主要な打ち上げの実況中継をしてくれるのだ。前にも見たことがあるけれど、負荷が小さいので会社で見るにはちょうどいい(をい

ま、ロケットの打ち上げなんてものは10分もすれば成功不成功がわかるもので、ISS第17次クルーとなるソユーズTMA12は無事軌道に投入された。めでたしめでたし。

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2008年4月 7日 (月)

春の風物詩

春と秋の風物詩と言えば、ソユーズ宇宙船による国際宇宙ステーション乗員の交替である。
普段参照している spaceflightnow.com にはまだヘッドラインだけで独立記事がなかったので、代わりに spacedaily.com の記事をリンクしておこう。

Rocket rolled out for Korean astronaut's launch

打ち上げ予定は火曜日、とのことだが日本では水曜になるかもしれない。今回の打ち上げで特筆すべきなのは、初めて韓国人が乗員として宇宙に行くことになったこと。東欧諸国や同盟諸国の飛行士を多数受け入れてきたソ連時代にも、北朝鮮出身の宇宙飛行士は実現していなかったから、南北通じて初めての宇宙飛行士になる。もちろん、国際宇宙ステーションへの長期滞在はかなわず、12日の飛行の後、昨年秋に打ち上げられたソユーズ宇宙船で帰還することになっている。

気になったのは、韓国はこの飛行のために2700万ドルを支払った、ということ。つまり、韓国人宇宙飛行士はそれだけでは飛ばせてもらえなかったということだ。飛ばす側のロシアにとって、韓国人を飛ばすためには2700万ドルを支払ってもらわなければメリットとデメリットが釣り合わなかったのだ。
日本の場合はそこまでしなくて済んでいる(まあそれ以上にカネを使っているけど)。そういう意味では韓国にはまだ勝っているんだろうなあ。喜んでいいのかどうなのか。

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火星に移住しよう

The Adventure of Many Lifetimes

Google とヴァージン・グループが合同で新しいプロジェクトを立ち上げた。今後100年で火星に恒久的なコロニーを建設するという。このために参加者を募集しているそうだ。

こちらはプレスリリース
Google and Virgin announce Mars expedition and colony

日本のマスコミは、発表が4月1日だからどうせジョークだとしてヒマネタ扱いだが、どうしてどうして、半分本気なんじゃないかと思う。実際にこんな組織を立ち上げることになるとは思わないが、問題提起を兼ねているんじゃないか。環境問題を解決するには、他の惑星に移住するのが根本的な解決策だというのは年来の三十一の主張とまったく一致する。種としての人類が絶滅するリスクも軽減できるだろうというのも我が意を得たりというところ。さて、どうやって参加申し込みしようかな。

大げさな、と思うだろうなあ。でも三十一は結構本気。

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2008年4月 4日 (金)

ジュール・ヴェルヌ meets ズヴェズダ

Xウィングの向こうにはタイファイターが見える。 (spaceflightnow.com)

ヨーロッパの無人貨物宇宙船(ATV)ジュール・ヴェルヌが国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功した。ドッキングは完全に自動で行われ、万一の際に中止信号を送るために待機していたISSのマレンチェンコ飛行士も出番がなかった。

ジュール・ヴェルヌはISSに2500ポンド(1ポンド=約450g)のドライカーゴ(食料、交換部品など)を輸送するとともに、水600ポンド・酸素46ポンド・燃料1900ポンドを補給できる。さらにジュール・ヴェルヌ自身の燃料を使って、ドッキングしたまま噴射を行いISSの軌道高度を持ち上げる。そして最後に、ISSで発生した廃棄物を積み込んだジュール・ヴェルヌは、残った燃料で逆噴射を行い、大気圏に再突入して廃棄物もろとも燃え尽きる。

実はこれは現在ロシアが運用しているプログレス無人貨物船の任務とまったく同じだと言ってよい。違いと言えばその能力だけである。ATVは16000ポンド以上の貨物を輸送できるように設計されている(今回はテストのためかずいぶん余力を残していたようだ)。いっぽうのプログレスは2トン余りの貨物を輸送する。つまりATVはプログレスの3倍以上の能力を持つことになる。

日本の割り込む余地はあるんですかねえ。

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2008年4月 3日 (木)

春の人事異動が一段落して

解析するほどたくさんアクセスはないだろうと思って、これまでランキングとかあまり気にしてこなかったのだが、改めて確認してみるとそれなりの傾向がみられて面白い。少なくとも最近では、海自関係の記事を目当てに訪れてくれる人が多いようだ。
というわけで客引きを兼ねてちょっと海自人事関係の記事などまとめてみよう。
防衛省のサイトには、なぜか3月26日付将・将補人事異動が掲載されていないのだが、業界紙などですでに明らかになっている分を見ると、海将ポスト総入れ替えという状況にはなっていないようだ。
香田洋二自衛艦隊司令官(16期)はひとまずその地位にとどまった。半田謙次郎横須賀地方総監(17期)、高嶋博視護衛艦隊司令官(19期)なども留任。これら人事の刷新は当面先送りされたことになる。しかし遅かれ早かれ異動は行われなければいけない。時期は秋になるか、それとも7月頃か。いずれにしろ、赤星慶治海上幕僚長(17期)の就任によって、香田自衛艦隊司令官と半田横須賀総監はともに現在のポストでの「あがり」が確定した。微妙なのは小林正男潜水艦隊司令官(17期)で、昨年11月昇進/就任なので、少なくとも秋までは現職にとどまると思うが、その後はどうなるか。
秋には、制服組トップの齋藤隆統合幕僚長(海将・14期)の交代が視野に入ってくる。順当に考えると次は空自の番。田毋神俊雄航空幕僚長(15期)の統幕長就任はほぼ間違いないところだ。そうすると、統合幕僚副長の職が海自に割り当てられることになる。高嶋博視護衛艦隊司令官(19期)、または武田壽一大湊地方総監(19期)などが候補になるだろう。あるいは将補からの昇進組になるかもしれない。いずれにせよ、齋藤統幕長の交代は、海自内部の世代交代の大きな引き金にはならない。
赤星海幕長就任の影響を春と秋に分散させて急激な変化は避けようというのが海自首脳部の心づもりだろう。もしかしたら、一部は来年春まで引きずるかもしれない。とにかく今の「現役」海将には17期以上が多い。齋藤統幕長は別格としても、16期1名(香田自衛艦隊司令官)、17期7名(赤星海幕長、小林潜水艦隊司令官、半田横須賀総監、加藤保佐世保総監、泉徹海自幹部学校長、河野美登海自補給本部長、石村澄雄技本開発官)の合計8名で、これは「現役」海将のちょうど過半数にあたる。いきなり全員勇退というわけにはいかない。
ちなみに他の海将は18期2名(松岡貞羲航空集団司令官、杉本正彦呉総監)、19期3名(高嶋護衛艦隊司令官、武田大湊総監、倉本憲一教育航空集団司令官)、20期2名(加藤耕司海上幕僚副長、方志春亀舞鶴総監)。常識的に考えて18期の松岡、杉本両海将が自衛艦隊司令官、横須賀地方総監というツートップに収まることになるだろう。19期・20期から抜擢しようものなら、18期の2名も勇退を余儀なくされる。それは避けたいところだ。どちらがどちらに収まるかは難しい。いちおう杉本海将のほうが先任ということになるのだが実質的には横並びと考えてよかろう。これまでの経歴を考慮して、という考え方もあるがこのレベルになるとあまり専門性は関係なくなってしまう。要するに予測不能。

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2008年4月 2日 (水)

名曲探偵??

いまちょうど国営放送で名曲探偵アマデウスの予告編みたいなのをやってたので何となく見ていたのだが。

つまらん。

半端にアナリーゼの真似事をしているようにしか見えん。無駄に芝居がかってるし。
誰をターゲットにしてるんだろうなあ。

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えっくすういーんぐ!

Jules Verne practices close approach to space station (spaceflightnow.com)

見た瞬間、エイプリルフールのネタだと思った。
"Posted: March 31, 2008" とあるのに気づいて、真面目な記事だと気づきました。時差のせいでまだ前日だったのね。自分でこんな記事を書いておきながら忘れかけていました。

今回は接近のテストで、実際のドッキングは木曜に予定されているとか。成功してほしいようなほしくないような複雑な気持ち。

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2008年4月 1日 (火)

海自大改編

消息筋によると、石破防衛大臣が率いる防衛省改革プロジェクトチームは、不祥事が相次ぐ海上自衛隊の分割を決めた。海上自衛隊の他に「海面自衛隊」「海中自衛隊」を新たに創設し、水上艦部隊を海面自衛隊に、潜水艦と掃海部隊を海中自衛隊に移管する。海上自衛隊は、文字通り「海より上」を意味することになり、現在の海自の航空部隊のみを管轄することになる。各地方隊は、海中自衛隊に移る掃海部隊を除いて、当面は海面自衛隊が所管する。

これにともない、海面自衛官の階級として面将以下二等面士まで、海中自衛官の階級として中将以下二等中士までが新設される。海上自衛官の階級を上将以下に改めるか、海将以下を踏襲するかについては引き続き検討を続ける。
また、「海面幕僚長」には現護衛艦隊司令官・高嶋博視海将(防大19期)、「海中幕僚長」には現潜水艦隊司令官・小林正男海将(防大17期)の就任が有力。現海上幕僚長・赤星慶治海将(防大17期)は留任の予定。

いっぽう、自衛隊間のバランスを保つために、陸上自衛隊から「陸中自衛隊」を、航空自衛隊から「宇宙自衛隊」を分割させようという動きが一部にあるが、いずれも現時点ではほとんど実体がないため、実現する可能性は低いとみられている。

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2008年3月30日 (日)

大変だー(棒読み)

何を書くつもりだったのか思い出しました。

金曜のことになるが、北朝鮮が黄海で短距離対艦ミサイルを発射したというニュースが流れていた。

北朝鮮、短距離ミサイル発射 核開発は改めて否定 (asahi.com)

(略)韓国政府によれば、北朝鮮は28日午前、黄海で3発の短距離艦対艦ミサイルを発射した。韓国軍合同参謀本部は「通常訓練の一環」と説明している。

このニュースを見て激しく既視感に襲われた。なぜならもう5年以上前にこんな記事を書いているからだ。今回使用されたミサイルがシルクワームであるかどうかは不明。だが仮にシルクワームでなかったとしても、せいぜい中国製のYJ-2くらいが関の山。というわけで5年前とほとんど論旨を変える必要はない。論旨を変える必要がないということは、それだけ進歩がなかったということで哀しいことだが。
ところで、文中の「福田官房長官」というのは今の内閣総理大臣閣下のことである。時代を感じるなあ。

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2008年3月29日 (土)

海自改編

先週の末から今週前半くらいにかけて倒れていたので、更新が止まってました。まだ調子はよくないです。何かのニュースを見て、コメントしようと思っていたんですが、寝かせているうちに何だったか忘れてしまいました。

というわけで、何も考えずに書ける今年度の海自組織改編について書き殴ってお茶を濁すことにします。

3月26日付で海自の組織改編が行われた。おおまかにいうと、統合運用対応と組織の集約化が狙いだろう。
まず大きく変わったのが護衛艦隊で、4個護衛隊群はそれぞれ旗艦のDDH×1、3個護衛隊(DDG×2、DD×2、DD×3)で構成されていたのを2個護衛隊(DDH/DDG/DD×2、DDG/DD×3)に集約する。それにともなって第61~64護衛隊は解隊される。
さらに、これまで各地方隊に配属されていた第21~26護衛隊を、それぞれ第11~16護衛隊と改称の上、護衛艦隊に所属替えする。これらの護衛隊は、護衛隊群には配属されないらしい。
この改編は、自衛艦隊司令官が必要に応じて直接護衛隊群や護衛隊を指揮するようになる一方で、護衛艦隊司令官はすべての護衛艦に対して日常の教育訓練や管理を統一して実施し、自衛艦隊司令官の要求に応じて適宜戦力を提供するという、アメリカ軍と同様のタスク/タイプ編成を狙ったものらしい。これも統合運用がらみである。
なお、護衛艦隊ではこれに加えて、いままで直轄艦だった訓練支援艦を管理するための第1海上訓練支援隊が新編される。2006年に、それまでやはり直轄艦だった補給艦を管理するための第1海上補給隊を編成したのと同じ理由だろう。

また航空集団が再編される。固定翼哨戒機部隊では、各群に2個航空隊が所属していたのが、1個航空隊に集約される。一方、回転翼哨戒機部隊では、地方隊に所属していた大湊/小松島/大村航空隊が航空集団隷下の第21ないし22航空群に編入され、既存の航空隊とあわせて再編される。これも護衛艦隊と同様のねらいがあるのだろう。

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2008年3月21日 (金)

次期海幕長きまる

海幕長更迭をふくむ海自幹部人事が閣議了承された。

吉川海幕長の後任には当初、加藤保海幕副長(17期)の昇格と報じられていたが、実際には赤星慶治佐世保総監(17期)が就任することになった。よかった、前の記事で名前挙げておいて。

その他の報じられている人事は、佐世保総監に加藤保海幕副長。海幕副長には加藤耕司舞鶴総監(20期)。舞鶴総監には方志春亀佐世保総監部幕僚長(20期、海将補から海将に昇進)。
香田自衛艦隊司令官の去就については、減給処分は発表されたものの退任とも何とも報じられていない。今回は先送りされるのか、それとも裏に隠れているのか。

予想しているよりも小幅な人事になっている。赤星海幕長と同期の加藤保海将が佐世保総監に横滑り、ということはもうしばらくは海幕長の同期生が部下にいる、という変則的な状態が続くということだろうか。大幅な入れ換えをするよりも、そういう変則状態を選んだんだろうなあ。

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2008年3月20日 (木)

クラーク逝く

Sir Arthur Charles Clarke (1917.12.16 - 2008.03.19)

「ずっと死なないような気がしてた」という感想が複数のサイトで見られるが、実は三十一もなんとなくそんな感じを持っていた。だからこのニュースを最初に聞いたときには、驚いたというよりも意表をつかれたように感じた。

実のところ、三十一がちゃんと読んだのは「2001年」と「宇宙のランデブー」くらい。「幼年期の終わり」は、ずっと読まなくちゃいけないと思っていながら、本屋で冒頭部を立ち読みして満足してしまった。「明日にとどく」の「太陽系最後の日」には感動したけどね。

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2008年3月19日 (水)

海幕長更迭とか

朝日が「吉川海幕長の更迭が決まった」などと得々と報じているけれど、既報の通り吉川海幕長の退任は既定の路線だったので何も驚くにはあたらない。ただし、はじめのうち吉川海幕長の後任は香田自衛艦隊司令官と目されていた。しかし問題の「あたご」を含む艦艇部隊の最高指揮官である自衛艦隊司令官が栄転するわけにはいかない。したがってこのシナリオは白紙になってしまったと考えるしかない。
その場合、誰が海幕長を継ぐのかなあと思っていた。ちなみに吉川海幕長は防大15期、香田自衛艦隊司令官以外の16期生は全員勇退しているので、順当に考えると17期生から選ばれるのが妥当。とすると、候補になるのは加藤海幕副長、半田横須賀総監、赤星佐世保総監あたり。朝日によると加藤海幕副長の昇進が濃厚らしい。加藤海幕長誕生となると、半田・赤星両海将はもちろん、同期の小林潜水艦隊司令官、泉海自幹部学校長、河野海自補給本部長、石村技本技術開発官なども勇退を余儀なくされる。結果として上層部がごっそり入れ替わることになりそうだ。そんな人事をしたくないから香田海幕長という路線で進めていたんだろうけどねえ。思惑はともかく、結果として人心一新という形が生まれそうだ。

もっとも、去年は7月と11月に海将を含む人事異動があって、半田横須賀総監とか小林潜水艦隊司令官は11月の就任。半年にも満たずに退任というのは無理があるので、このあたりの異動は少し先送りされるかもしれない。時間の問題ではあるけれど。

ちょっと大胆な予想をするならば、自衛艦隊司令官には松岡航空集団司令官か、杉本呉総監(ともに18期)の可能性が高い。外れたほうが横須賀総監かな。最大8人の勇退者が出るとすると、同じ数だけ海将補から昇任させなくてはいけない。その昇任者が護衛艦隊・潜水艦隊・教育航空集団司令官、舞鶴・大湊地方総監、幹部学校長、補給本部長、技本技術開発官あたりに収まるとして、あとの海幕副長、呉総監、佐世保総監、航空集団司令官は現任の海将が横滑りとなる。倉本教育航空集団司令官(19期)は、順当に考えると航空集団司令官に栄転。加藤耕司舞鶴総監(20期)・武田大湊総監(19期)が海幕副長または呉・佐世保総監のうち2つを占めるのが妥当だろう。悩ましいのは、現護衛艦隊司令官の高嶋海将(19期)。香田自衛艦隊司令官とおなじく、「あたご」は高嶋護衛艦隊司令官の指揮下にあったわけだから責任は免れない。就任からまだ半年あまりということもあり、減俸か何かでお茶を濁して留任、というシナリオも考えられるのだが、逆に責任を負って退職、ということもあり得る。実際には、ただでさえやりくりに苦しい状態でさらに高嶋海将に退職されたら大変なので慰留につとめるだろうけど。呉総監あたりか。

これだけ上層部が入れ替わると、その部下も無風ではいられない。かなり大きな異動の嵐が吹き荒れることだろう。異動は技量の低下を招く。引き締めるんなら、いっそのこと人事を凍結してみっちり鍛え直すという方法論もあるはずだが、そういう方向性にはならなかったみたいだなあ。

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2008年3月18日 (火)

チベット騒乱

チベットで暴動があって、中国政府の発表によると13名が死亡したとか。

てえことは、その10倍は犠牲者が出てるんだろうなあ。

全人大の真っ最中で、北京オリンピックを控えているというこの時期にこういう事件が起こったということで中国首脳部は頭を抱えていることだろう。中国政府が主張している「ダライ・ラマ一派の策謀だ」を、果たして彼ら自身がどれくらい信じていることやら。

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2008年3月12日 (水)

40人の叱られる男

イージス艦事故、過去の事例含め検証 海自が指揮官会議

少し古いニュースにな